大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 近隣の方言 |
マナカ manaca はどえりゃあ便利だがね |
戻る |
名古屋をあまりご存じない全国の皆様へ、マナカは名古屋で普及しているICカードで、用途としては主に私鉄の名古屋鉄道(名鉄)の運賃と名古屋市が運営する地下鉄運賃の共同利用です。更には市内の各種商業施設での利用も可能です。濃尾平野の私鉄の最大の特徴と言えば、名鉄の一強という事で、濃尾平野には私鉄は、なんと名鉄一社しかありません。近鉄が名古屋駅まで伸びていますので、伊勢方面あるいは奈良経由で関西に行くには近鉄も便利ですが、愛知県のみならず岐阜県平野部を含む濃尾平野全体が名鉄ネットワークになっていますので、名古屋市への通勤通学のためには、市内の地下鉄ネットワーク利用も必須という事で、濃尾平野の住民のおかたで所持する人は多いでしょうね。愛・地球博で実用化された名古屋と学園都市・長久手を結ぶリニア高速鉄道でも使用できます。JRに関して名古屋は新幹線以外はそれほど便利ではないのです。
以上が前置きですが、ところでマナカの名前の由来は何だろうと思って調べたところ、「真ん中」からつけられたそうです。ここ。名古屋は日本の真ん中、これは名古屋市民が全国のどなたにも一歩も譲る事のできない案件という訳なのでしょうか。 問題がアクセントですが、頭高(マ\ナカ)です。発足が携帯アプリのラインと同じく2011年だそうで。ラインも当初は英語のアクセントに引きずられて頭高(ラ\イン)だったのでしょうが、今は全国的に平板アクセント(ライン)ですね。メールも当初は「メ\ール」だったものの、今や老若男女のアクセントが平板「メール」です。外来語、新しい言葉、つまりは少し昔までは存在しなかったカタカナ語は頭高アクセントから平板に向かう、というのが日本語の特質のようです。 でもマナカはラインと異なり、未だに頭高です。つまりはうっかり平板になろうものなら、「マナカ」と「マンナカ」で、音韻の違いがわずかなものになってしまい、これを無意識に嫌う名古屋人の気質なのかな、とフト考えてしまいました。名鉄駅前のマスコット人形「ナ\ナチャン」は何十年もアクセントが変わらないし、名駅地下街のマスコット、モグラのチ\カチャンも昔から頭高、これもアクセントは全く変わっていないですね。「ド\エリャー」(とんでもなく)という、これでもかというほどの頭高の副詞でもはや明らか、名古屋人は頭高が好きなのでしょう。名古屋限定キリンビール「でらうま」は「どえりゃーうまい」を文字った商標です。ただしこれは複合語につき平板、デラウマ、のアクセントです。マナカポ\イントについても書かずもがな。 まとめ 地域限定ICカードは全国にあるが、ネーミングは方言系のものが多い。 |
ページ先頭に戻る |