大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法 |
形容詞文の四型 |
戻る |
私:昨日は大修館・日本語文法辞典(日本語文法学会編)を書店で偶然に見つけ、買ってきた。 君:ほほほ、入会に資格は要らないわよ。 私:なにせ学会の存在を昨日に知ったばかりだからね。すぐという訳には。いずれにせよ、今後は学会の出版物に目が離せないね。創立が2000年とはね。日本語学会の分派だろうか? 君:医学会はどうなの。 私:百花繚乱。地球には唯一とも言うべき生命体・人類がいて、唯一の学問・医学があり、その学問を記述する唯一の言語たる英語があるという世界だ。NLM・米国国立国会図書館。毎月の全世界の論文数が百万以上のペースで増加し続けている。全人類の財産という事で米国政府が全てを情報開示している。全てが無料で誰でも閲覧できる。何なら君も。ただし医学英語の語彙も何十万。 君:医学を理解するには医学部に進学して猛勉強しないと無理ね。ところで、形容詞文の定義は? 私:上記辞典によると形容詞が述語となる文。動詞が述語の文は動詞文、名詞のそれは名詞文という。 君:飛騨方言を混ぜてお話しになったほうがいいわよ。 私:そうだね。「あれこーわいさ(私は恐縮します)。」で行こう。 君:「あれこーわいこっちゃ(えな)。」とも言うわね。 私:そして本題だが、形容詞文には何を表すかという観点から四つの種類がある。特性・状態・存在・関係。 君:特性とは主語の特性の表現「やさしい・赤い」、状態とは主語の個別的一回的な特徴の表現「うれしい・あかるい」、存在は有無の表現「多い・少ない」、関係は「田中は鈴木と親しい」。 私:その通り。「あれこーわいさ。」はどれ? 君:状態ね。 私:その通り。特性・状態・存在・関係のうち、「私は」が主語になり得るのは一般的にはどれ? 君:状態ね。一般的には。 私:「私」が多い・少ないはナンセンス。「私は鈴木と親しい」とは言うが「私は親しい」ではナンセンス。 君:特性・「私は若かった」はどうかしら。 私:その通り。特性を表す形容詞文の一部は可。 君:つまりは何を言いたい訳なの? 私:では感嘆詞「あれ」があっても不自然じゃないのは四種類のうちどれ? 君:それは勿論、四つすべてよ。 私:そうかな。確かにそうかもしれない。「あれあれ、田中は鈴木と親しい」とか。でも「田中は鈴木とあれ親しい」とは言わない。しまった、質問を間違えたね。述語の直前に感嘆詞「あれ」を置けるのは四種類のうちどれ? 君:状態ね。「あれこーわいさ。」 私:最後の質問だが、主語が省略できるのは四種類のうちどれ? 君:それは勿論、四つすべてよ。日本語は文脈が全て。主語となる内容が先行する文章に明示されていれば省略は可能だわ。日本語の特徴。 私:うん、よし。それじゃ、まとめと行こう。「私は」が主語になり得て、かつ感嘆詞「あれ」が述語に前置できて、主語が省略できるのは四種類のうちどれ? 君:つまりはあなたは何が何でも「状態を表す形容詞文だけ」と言わせたいのね。 私:その通り。「あれ」が述語の前に来て、しかも主語は無い。というか、だから「あれ」は実は主語かな、と考えたんだよ。おりょっ?(あれっ?)に昨日、書いた通りだ。 君:ほほほ、「あれ?」「あれ!」の語源は「あれ我・吾」(人称代名詞)、これの説を補強するためにこれを書いたのね。 私:まあ、そんなところだ。一度思い込んだら命がけ。今後も有力な補強資料が出てきたら、その都度、ご紹介したい。 君:不利な資料が出てきたらどうするの。 私:勿論。当行は隠し立てなど一切、しません。公明正大に是々非々でやって参ります。 君:何が当行よ。半沢直樹きどり様。 私:言い間違えました。「当サイトは」に謹んで訂正させていただきます。 君:それじゃ、会見終了ね。私、今から離党届けを出しに行くわ。 cf. おりょっ?(あれっ?)の語源に関する一考察 |
ページ先頭に戻る |