大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム ようこそ黄泉の国へ、冬のダムの雪女

冬のダム、長くて"おそがい"まがり道

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私の家の上流に 高根第一ダム高根第二ダム秋神ダム がありますが、ダム湖畔をドライブとしゃれ込むのも秋の紅葉シーズンには なかなか乙なものです。家内と婚約した当時、やはりドライブしました。

さて冬ですが、今の時期、スキー場ルートでもあり、やはり賑わいをみせているでしょうか。 一昔前、冬季国体もあり、観光バスがすれ違える立派な道路となっているようです。

ところが今から四十年以上も昔の、これら二つのダム湖畔の道路ですが、曲がりくねって、細く、未舗装で、ガードレールは貧弱で、すれ違いが 出来ない道を、親父がダム上流に用事があるとて、私は冬のさなかに トラックの助手席に乗せてもらい、とぼとぼとドライブしています。

道がすべてカーブなので親父はひたすら前方十メートル当たりを見つめ、ハンドルを握ります。 私の仕事は数百メートル先を見続け、対向車がこないか見張る役です。 湖畔は氷が張り、雪原となっていますが、幽玄の世界どころではありません。 事故があれば、瞬時に断崖の下には黄泉の世界です。ひたすらに死の淵をドライブするわけです。

飛騨方言"おそがい"ですが、共通語で、恐ろしい、こわい という意味です。 名古屋、三河地方との共通方言のようですが、三河の代表、矢作ダムは冬は、やはり、かつてはおそがい光景だったのでしょうか。

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