飛騨俚諺・しんびょうですが、神妙が訛った言葉のようです。 句の説明ですが、しんびょうさ、というのは共通語で神妙さ、と訳してもよいかと思いますが、しいんと静まりかえっているさま、を言います。 つまりは、しずかさや、岩に染み入るセミの声、は、しんびょうさや、以下同じ、と詠めば同じ意味になります。 句意ですが、日中にあまりにもミンミンとセミがうるさく泣くので、とてもではありませんが、静かさ、 つまりは、しんびょうさ、の境地になれません。 再び、句の説明ですが、神妙さには、が、飛騨方言では、しんびょうさには、になり、さらには、しんびょうさにゃあ、と語尾変化します。 実際には、しんびょうさにゃ、と話される事も多いでしょう。がしかし、にゃ、が一音節なのでこれでは字足らずになってしまい、ここは どうしても、しんびょうさにゃあ、の七拍にならなくては収まりません。また、にゃあ、は上がり調子で、あ、にアクセントがあります。