大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 音声学 |
音声知覚の運動理論(the motor theory of speech perception) |
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私:表題について、ネットに日本語論文がある。音声知覚の運動理論奄め ぐっ て。日本音響学会誌62巻5号 2006, pp.391-396 君:簡単に要約してね。 私:うん。これは聴覚障害のない人のお話。つまり人間は必ず自分の声を聴きながら(聴覚野の脳機能)話している(運動野の脳機能)という当たり前の事実。話すという機能と自らの話を自らが聞くという機能、この二つの機能はお互いに助け合う関係にある。 君:確かに、自分の心の中では自分の話す内容を聴きつつ確認しながら話しているわね。つまりは聴く・話すが同時進行だわ。 私:聴く事がフィードバックされてこそ、きちんと話せるというわけだ。実は人間の心は二つの方法で自分の声を聴いている。 君:二つの方法? 私:骨伝導(bone conduction)と空気伝導(air conduction)だ。前者は鼓膜を介さず、直接頭蓋骨に声が伝わる方法で、後者は発した声が空気を通じて両耳の鼓膜に伝わる方法。 君:でも他人の声を聴く場合は聴覚野の脳機能だけで、その人の運動野は関係ないわよ。 私:いや、そうではない。両者は密接に情報伝達しあっている事が最近の脳科学からわかってきた。側副運動前野あたりのミラーニューロンという特別な神経がある事もわかっている。それどころか McGurk 効果といって人間は聴く場合に目も利用する事すらわかってきた。 君:まさに脳全体を総動員して人間は言葉を発しているし、聴いているというわけね。 私:簡単に言うとそういう事。 君:黙読するよりも音読したほうがよさそうね。 私:その通り。ことふりにたれど、・・英語が話せるようになるには音読は必須。 君:方言サイト記事を黙々と書くだけじゃ味気ないわね。ほほほ |
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