大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 飛騨方言 You Tube Contents

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ころいも、煮たくもじ、ホオバ味噌あたりはさしずめおふくろの味というところですが、漬け物ステーキを伝統料理という名前で紹介されますと、少しばかり抵抗感を覚えてしまいますね。ここ。・・・ 「漬物ステーキ」は、岐阜県飛騨地方の郷土料理。飛騨地方では昔から漬物を焼いて食べる習慣があった。極寒の冬の貴重な食料であった漬物が野菜としての役目を果たしており、凍りついてしまった漬物を解かすために囲炉裏で朴葉に載せて焼いた料理法が始まりである。朴葉の上で切り漬けを焼いて、生卵を混ぜて半熟で食べる。飛騨地方の居酒屋では人気の定番メニューであり、朴葉でなく鉄板に油を引き漬物を焦げ目がつくまで炒め、醤油や味噌などで味を調え真ん中に寄せて卵でとじ、鰹節・紅しょうがを添えて完成。・・・というらしいのですが、さしずめ平成の初期あたりの創作料理、といったところでしょうか。一度も食べた事がないので、今度、機会があれば是非に、と思っています。

さて、飛騨方言の語り部・郷土料理京や・西村京子様ですが、一部、飛騨弁ネイティブでなければ聞き取りにくい箇所がありましょう。それは

・・(1:56-)やっぱ高冷地ですって、あさはさむい、よるもさむい、日がとおるともうあつい、そのあさってのうまあく野菜ってとりよせとるんがなあ、果物もそう、・・

しかも、西村様自身の口調と申しますか、言語学でいうところのパロール parole、個人の一回限りの言語活動、の事について少しばかりお書きしましょう。人は無意識に話している時に、多少の言葉の選択の曖昧性、文法の破格を気にせず話すものです。聞き手もまた言葉の曖昧性、文法の破格を気にせず実は意味を正しく解釈しているのです。それが言語というもの。

★日がとおるとあつい、とは、日が高くなると暑い、という意味である事は書かずもがな、火が通ると、という意味ではないですね
★そのあさっての、とは、その朝っぱらの、の意味でしょう。飛騨方言では今日・明日・あさって・しあさって、というのですが、三日後の野菜、というのでは意味が通りません。つまりは、早朝・朝っぱらの野菜を上手に収穫するんでしょうかね、という意味でお話しなさっている事は書かずもがな。、

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