純文学

小説 青い山脈 石坂洋次郎

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戦後まもなく発表された青春さわやか小説で、やっと戦争が終わり平和で男女平等の時代の到来です。日本人の誰もの心を明るくする小説の代表格でしょう。好きな小説です。歌の青い山脈も有名で、また何度となく映画化されていますので、私には小説と映画がごっちゃになってしまって、その点はご容赦を。時間があれば、小説と映画を両方とも見て、映画で如何にしてリメイクされているか,お書きできたらと思っています。

小説については教養部の学生時代に文庫本を買って読んだ記憶がありますが、教養部では私はまさに純文学の虫で、暇を見つけては小説を読みふけりました。新潮文庫は数メートル、数百冊、当時に出版されていたものほとんどを読んだ記憶があります。石坂洋二郎も全て読んだはずです。

前置きはさておき、私の生まれやに手動式の蓄音機がありました。自由に使わせてもらっていたので、幼い日の私は独りハンドルを回しては青い山脈を聴いていました。幼児の時に歌を覚え、大学生になって小説を知った次第です。さて、歌の作詞家が西條八十(やそ)ですが、西條八十はおびただしい数の作詞の業績があり、戦前戦後を代表する大作詞家、仏文学者です。実は家内の高校の友人が西條八十の孫・西条八尾(やお)です。八尾様づてに西條八十の逸話を沢山、聞く事が出来て、歌に特に親近感を覚えます。

1.若くあかるい 歌声に 雪崩は消える 花も咲く
  青い山脈 雪割桜 空のはて 今日もわれらの 夢を呼ぶ

2.古い上衣よ さようなら さみしい夢よ さようなら
  青い山脈 バラ色雲へ あこがれの 旅の乙女に 鳥も啼く

3.雨にぬれてる 焼けあとの 名も無い花も ふり仰ぐ
  青い山脈 かがやく嶺の なつかしさ 見れば涙が またにじむ

4.父も夢見た 母も見た 旅路のはての その涯の
  青い山脈 みどりの谷へ 旅をゆく 若いわれらに 鐘が鳴る
映画のほうは、1957年版(宝田明・司洋子)のロケ地が中津川・恵那にて、小生が住む町の近くです。私の純文学以外の趣味がオートバイでの聖地巡礼、1957年版に特に親近感を覚えるのです。今の私には自転車で走るのは体力的に無理ですね。学生時代は各地を野宿しながら旅行したのですが。

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