メンテナンス編 (トラブル編)
現在はネットで、よほど専門的なことではない限り車種別に殆どのことが調べられます。
画像付きで詳しく解説してあるサイトも多いし、道具もなんとかりますしガレージ整備では困ることは少ないとおもいます。
出先でトラブっても携帯電話で連絡してレスキューしてもらえます。
昔はツーリングなどはイベントみたいなものでそれに備えてプラグ、オイル、タイヤ交換、整備したりして準備をしたものです。(現在のバイクよりは故障率は高いので必然性か、それもバイク乗りの一つの楽しみだったかも)
私も今では出かける前に空気圧調整ぐらいしかしません(しばらく乗らないとなぜだか減るのでやむを得ず)
気楽にツーリング行けるようになって良い時代だと思います。
私のメンテ、バイク全般の座右の銘です
小心であれ、かつ大胆であれ
ドイツの有名な戦闘機乗りが言った言葉らしいです以前何かの本で読んだ覚えがあります(興味のある方は間違っているかもしれないのでお調べ下さい)
彼は飛び立つ前は整備士などに機体の非常に些細なことにも注文を付けただ単に戦闘に行くのが怖いのでそうしているのでは(小心者)と思われていましたが
いざ戦闘が始まると勇敢に戦った(大胆)とのことです。言葉が後世に残る位なのでよほど優秀な操縦士だと思われます。
バイクでも同じで気に掛かる所があるまま走り出すと思い切って走れません。
と思っていましたが現在は
大胆であれ、かつ小心であれ
現在のバイクは定期的にメンテしていれば多少のことは気にしなくて良いのではそして走り出したら慎重、臆病になります(転けたり、思うように走れないのはバイクの性にします)。
とは言っても携帯圏外や人が居ない山の中をソロで走るのが多いのでまずトラブった場合自分で対処しなければなりません。
ガレージ整備とは違い道具など持って行けるのが限られる中無事生還することが大事です。
出先でのメンテナンス(トラブル)を主に紹介してゆきたいと思います。
パンク編
オフ車乗りで未舗装を走るライダーなら誰でもと言ってよいくらい経験があると思います
私自身はパンクの経験は少ないです、それでも山の中でパンクすれば走行出来なくなり場所が悪ければ助けも呼べません自力で修理することとなりパンク修理キットは必需品です。
以前はタイヤレバー二本、空気入れ、パッチキットを持って行きましたがエアーポンプでシコシコするのは大変で時間がかかり、必要ですが必ず使用するとは限らない装備なので軽くコンパクトなボンベタイプに変更しました。
ボンベタイプのパンク修理キットです。 |
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ボンベ、パッチ大小、接着剤、アダプター、ペーパー(チューブタイプ) オフタイヤであれば修理後ボンベ一本入れれば走行可能です タイヤレバーは別途用意が必要です。 ホイールの脱着は車載工具で対応出来ると思います。 |
バンク修理の流れ
1ワンタッチスタンドでホイールを浮かせます
2ホイールを取り外します
3タイヤレバーでリムからビートを外します
4チューブを取り出します
5エアーを少し入れてチューブを脹らませ水槽に入れパンク箇所を調べます
6パッチを張り塞ぎます
7もう一度エアーを入れて水槽に入れ修理箇所、他も漏れがないか確認します
8チューブを入れる前にタイヤにバンクの原因となった異物が残っていないか確認します
後は4,3の逆を行いエアーを入れタイヤ点検2,1と逆行して終了です
これをそのまま山の中で行なおうとするとパンク修理道具だけで大きな荷物になります
それでは実際の現場での方法となります。
1ホイールを浮かせる
市販品のコンパクトスタンドを使用する、バイクを横に倒す、石、倒木の上に乗せる、木を添えるとかで周囲の状況で対応します
2ホイールを取り外す
私は現地では外しません修理屋さんでもケースバイケースだと思います、自転車のパンク修理のようなやり方です
3タイヤレバーでリムからビートを外す
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タイヤレバーはバイク用のものと自転車用を持っていきます。 自転車用のレバーはバイク用のレバーでビートを起こして差し込んでスポークに掛けます。 見た目はチャッチイし自転車用で敬遠しがちですが便利に使えます。 プラスチックみたいなので乱暴な扱いは出来ませんが軽くて小さいのが良いです |
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4チューブを取り出します | ||||
5エアーを少し入れてチューブを脹らませ水槽に入れパンク箇所を調べます
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そこで自転車用の空気入れボンベです。入れ口がフレンチタイプ用のものしか無いのでシュレッダータイプに変換するアダプター(両方とも自転車コーナーがあるホームセンターでしたら置いてあり数百円程度で買えます)で膨らませます、これで膨らませれば水槽に入れなくても漏れる音の付近に唾液を付けるか水(飲料水でも))を付ければ特定できると思います。使用した感じでは二回分は使えそうです。 使用注意は可燃性ガスなので火気厳禁です |
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これは5の作業でパンク箇所(複数あるかも)を確実にすれば省略しても良いかと思います。
後は8〜で終わりです
一人バイクサルベージ編
先日道路外への転落しました、幸運にも木などで止まりなんとか引き上げれる程度の
落ち方で止まっているので助かっていますが、少し落ちただけでも140キロほどのバイクを数人でなら力で上げることも出来ますが一人では絶望的です。
私はユックリで落ちるような走りはしないライダーでも歩くようなスピード(4〜5q)ではないと思います、20〜30qぐらい出ていれば
バランスを崩してフロントが落ちたら急斜面では止まりません。
結論から言いますと助けを呼ぶのが最良です。
でも車が入ってこれないような場所とか遠方だとなんとか自力で引き上げれるならその方が早いです。
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転落直後です、私は下まで転がっていきましたのでリックに入れてたカメラの点検も兼ねて撮影しました |
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リアはかろうじて残っていますがフロントは落ち込んでい一人では引っ張り上げる事は不可能です 暫く呆然としていましたが、気を取り直してロープを山側の切り株に縛り引き上げることにしました。 フロントがやっと道路まで上がってきたところです |
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一時間ほどかけてここまで引き上げました、サルベージ成功です、この日は暑く汗だくでした。とりあえずひと安心です | ![]() |
この木のおかげでバイクは下まで(三、四メートルほど)落ちずに済みました。 自然破壊です |
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ヘッドライトからもろに突っ込んだのでレンズが割れました、木は可哀想でしたがバイクのダメージは少なくラッキーでした。 さすがに燃料噴射で一時間以上ひっくり返っていた状態にも関わらず普段と同じようにエンジンは始動しました。 |
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前回転落した状況です、この時もフロントが雑木に当たり止まりました。私は前へ飛ばされましたのでバイク前方の斜面にひっくり返ったカメ状態でもがいてました。 この時は一人では引き上げるのは無理だとあきらめて助けを呼びましたが、通りかかった豊橋ナンバーのXRの人が手伝いましょうかと声をかけて頂きましたのでお願いして、ロープを使い引き上げました。 この場でお礼申しあげます。 助かりました、有り難う御座いました。 |
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装備一式です。 五メータの8ミリほどのロープです、滑車はロープが通るほどの小さい物です。 ホームセンターで千五百円ほどあれば揃える事が出来ます。 |
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こんな様にします、直よりほぼ倍の力を懸けることが出来ますし一人でもバイク側で引っ張ることが出来ます。 数人での引き上げもロープがあれば助かると思います。 |
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さらに引っ張る方のロープをバイクの滑車を着けた所以外に回して引っ張った状態で縛り、バイクを持ち上げる動作を続ければより安定して確実に少しづつ上がってきます。 滑車が無い場合はバイク、ロープの輪に直接通します |
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Caution 転倒、転落した直後は気が動転しています、大丈夫そうでも暫くは動かず体の負傷、痛みなど確認が最優先です。 体のダメージが無くても休憩しながら、ボチボチやりましょう。 運が良ければ山師のおじさんかバイクが通り助っ人してくれるかも 主要林道で通行量がありそうな所ではロープが道路を渡りますので 通行車両には注意が必要です。 大脱走のバイクのドイツ兵状態になります。 |
ウオーターホース損傷編
走行中エンジンに何か当たったような音がしましたがあまり気にせず走行、下りで冷却ファンが回り出したので変だなと思いましたが治まったのでそのまま走行、暫くしたら今度は温度ランプが点灯したので
これはヤバイと思い停車して点検しました。
ウオーターホースが4センチほど裂けて冷却水が無い状態でした、ホースの裂け具合からして音がした時点で水は殆ど漏れていたようです。
原因 初めての経験ですがフロントタイヤが木を跳ねてホースに直撃ではないかと思われます。
運良くホースが裂けたところはホースバンド近くでしたので切って短くしてギリギリ取付けることが出来ました。
水場は通り過ぎた後でランプが点いた状態で暫く走行したので数キロ戻る勇気はありませんでした、先は記憶では水場は無いと思いましたのでやもえず水溜まりの水をタオルに染みこませ
絞ってラジエターに補給しました。
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裂けた所を切って取付けて水を補給したところまだ漏れてさらに短くしました。 |
出来ればもう少し綺麗な水が良かったのですが |
教訓 1 エンジンに何かがヒットしたような音がしたとき停車して点検する
2 下りで冷却ファンが回るとか普段と違うなと感じたら停車して点検する
3 ランプが点灯したら速やかにエンジンを止める(水を求めて少し走りました)