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防 災 訓 練
2003/9/15

9月7日 8時30分 ゆとりピア集合
で、防災訓練が行なわれた。

参加者は、町内会の役員と班長さん。
消火栓からの放水の練習。
消火器の使い方、
ゆとりピアにおいてある防災倉庫から出した、簡易トイレの組み立て。
土嚢(水を含んで膨れる、紙おむつ技術応用の最新式、ハイテク土嚢)の扱い方。
を、広見消防団の団員の指導のもと体験。

と言うのが本日の予定。

参加者全員が、全部体験するのは、時間の都合で、出来なかったので、その中の二種目。
私たちは、消火栓からの放水と、トイレの組み立てをやった。

簡易トイレの組み立ては、出来たには出来た、着替え用の簡易テントの中に、ダンボールのトイレ(袋付)を置くと言う構造。
組み立てたはいいけど、アスファルトの上なので、肝心の固定用のペグが刺さらない。
狭くて締め切ったトイレの中は、マァ、最初はいいけど、2回目以降の使用は、アンモニアの臭いで目がやられそう、後の始末も大変そうだし、よほどの事が無い限り使いたくない代物。

消火栓からの放水は、そこはそれ、たいして場数は踏んでいないとは言え、私も元消防団、ホースを繋いだときには、ジョイントのカップがちゃんと繋がってるか、一度引っぱって確認、とか、放水の合図は、カンソウ(放水ノズル)を持ったものがやるとかの手順はわかる。
幸いと言うか、なんというか、消防ポンプ車から圧送するわけでないから、人が振り回されるような水圧では無いようなので、消防団の経験者など心得のある人だったら、容易なこと。

ひととおり今日のメニューをこなして、約一時間、8時半集合で、10時に解散の簡単な訓練。
とても簡単で、役員の義務としては、大変ありがたいのですが、どうせやるなら、もう少し、と言う気も、(自分がやりたいかどうかは、置いといて)した。

トイレの組み立て、消火栓の操作を教わった、は、いいけど、どんな状況でこう言うことをすればいいのか、その前提の災害がわからない。

例えば、東海大地震発生、建物倒壊、のときなのか、洪水で、最寄の建物に避難中なのか。

一般市民が、自主的に防災活動を行なう状況と言うのが、どのレベルなのか。

町の役員が招集されて、活動が始まるのか、それとも、自主的に、勝手に、ホース引っ張り出して、いつでも、勝手な判断で、消防車呼ぶのと同時に、こっちはこっちで水出したり、倉庫開けて、乾パン持ち出したりしていいのか。
その辺の、塩梅がわからなかった。

この時期、防災訓練の一度くらいやっとか無いと拙い。
消防団巻き込んで、自治会の役員集めて、文句の出ない程度の拘束時間で取り合えずやっとけのお役所仕事。
イジワルな言い方だけど、そんな感想。

ただし、この日の訓練が無駄、とは思わない。
防災のために、人を集めた事には、意味はあったと思う。
町内の役員もらって、地震でもあれば、じぶんちの安全確認したら、その次には、町内の安全確認に努めなければ、くらいは自覚していても、頭の中で考えてるだけじゃ、なかなか行動に移れない。

防災訓練で、役員として集められ、体を動かす事で、少しは自分の仕事が見えた。
防災倉庫があること(ただし、倉庫の鍵を誰が管理してるのか、いつ開けるのかの説明は全然無かった。)、乾パン、土嚢、簡易トイレがあること、消火栓の開け方。
一度聞いてすぐにお役に立てるわけではないにしろ、実際に倉庫を見、なかをの物を引っ張り出して、何があるかを意識できた事は、いい事だったと思う。

以前、仕事の途中、車の衝突事故で、道路が塞がれた現場に、くるまで差し掛かった事がある。
事故が起こって間もないので、まだ救急車も、警察もついていない。
幸い、ひどいけが人はなさそうで、事故の当事者は車から降りて、木陰で、気分悪そうに座ってる。

ただ、道路がふさがれ、渋滞が始まった。
事故現場を基点に、車の列が伸び始めた。
このまま、待ってても、事故の処理はいつの事やら、引返して迂回した方が利巧かなと思いながら事故の車をぼんやり眺めていた。
そしたら、向かい側の渋滞の列から、一人、男の人が降りてきて、横になって道をふさいでる車に手をかけた、なんだろうとぼんやり見てると、察しのいい何人かがそれに加わった。

そこで、やっと私にも、みんなのやろうとしてる事の意味がわかった。
車を持ち上げて、せめて一車線確保しようと言うわけだ。
こりゃ、参加することに意義があると、私も遅ればせながら、車を降りて参加した。
わらわらと人が集まり、セイノの掛け声で、わり合い簡単に車は片側一車線に収まった。
人も集まればけっこうな事ができるもんだ。
で、最初に出てきた男の人がエライと思うのだ。
よしオレがっ、て最初の一歩と言うのはとても勇気がいると思う。
あれこれ考えるより、やってみようと踏み出す度胸。

災害のとき、きっと誰もが、やらなくちゃ思う、でも、よしやるぞと最初の一歩を踏み出す勇気。
この日の訓練で、とりあえず、役もちなんだから、自分が最初に声かけようという自覚ぐらいは、湧いたかなと思う。

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