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お礼
2004/9/12

9月の土曜日、うちの妻が夕方ユニクロに出かけたきり、なかなか帰ってこなかった。
行きに、車を道路の側溝に脱輪させてしまって、時間が掛かったと言う。

家からユニクロへは、太多線の高架を抜け、消防署に向かう道を、酒屋のロフトの手前で左折するのが近道。
でも、ここはほんの少し、車がすれ違えない、道路幅の狭い場所がある。
対向車から、お先にどうぞとパッシングしてもらって、先の抜けようとしたら、道を譲ってくれた車の後ろから、ランクルタイプの大きな車が、止まってくれてる前の車を追い越して、狭い場所に入ってきた、妻はその車とすれ違おうと、車を端によせ、あえなく脱輪、側溝にタイヤがはまり込み、立ち往生。
はまり込んで、出来たスペースを、対向車は悠々とすり抜けていってしまった。
ほんと状況判断の出来ない自己中ドライバーにひどい目に合い、妻はガックリ。

そしたら、土曜の夕方で、ここの道を通る車は多かったようで、私たちよりもう少し年上、50代後半ぐらい(妻の推定による)の男性がすぐに車を降りて、かけつけてくれた。
それにつられたように、他に三人、若い男性もやってきて、一緒に車を持ち上げようと試してくれた。
残念ながら、エンジンのある前方のタイヤが、細い側溝にぴたりとはまり込んでしまって、持ち上がらない。
ロープで引張る案なども浮上したらしいけど、ちょっと難しい。
そしたら、最初に手を貸しに来てくれた男性が、この道を抜けたところ、パチンコ屋の向かいにある日産のお店に顔があるからと、そこの修理の人の手を借りるように、段取りをしてくれた。
このころには、対向車も後続の車も、みんな車を止め、出来ることは無いかと、車を降りてやって来てくれた。

プロが来るんで、大丈夫じゃないかと、言うことで、段取りをしてくれた男性以外は、何とかなりそうだと、引き上げて貰ったのだけれど、手を貸してくれた人たちに事情を説明すると、まだ人手が要るようなら、残っていても良いよと親切に声を掛けてくれたり、力になれなくて御免と言ってくれた女の人がいたり、脱輪車の周りは、善意に包まれていた。

そして、今度は、脱輪している近くの西野建設の事務所から、わらわらと10人くらいの人が「車上げるの手伝いましょうと」出てきてくれた。
いっつも、ここで車がはまると、手を貸してるから、なれてるとの申し出。
これも大変ありがたく、心強いけど、もうすぐ日産に来てもらえるのでとお礼を言って、また、手がいるようなら知らせてと、声かけてもらって、お別れして。
そんなこんなのうちに、日産のお店のかたがやってきて、さすがプロ、てきぱき車を上げてもらった。カローラなのに。

買い替えの節は、ぜひ日産のお店にも、などと軽口を混ぜながら、車を上げて、そのころには、段取りしてもらった男性は立ち去られた後。
日産の人に、お礼を言いたいから、せめて住所をと尋ねたら、それでも勝手に個人情報は漏らせないと言われて、残念。

その節は、家の妻がお世話になりました。
もし、この文章を読み、お心当たりのある方々がお見えでしたら、あらためてお礼申し上げます。
意地悪な車のせいで、車を溝に落っことして落ち込むところを、すぐに駆けつけていただいた皆さんのおかげで、不安で惨めにもならず、帰ってきたときは、とても嬉しそうで、元気でした。
心配して、駆けつけてくれた皆さんのおかげで、いい日になりました。

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