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検証と検査の違い
民間企業を対象としたコンサルタントの現場で、「検証」と「検査」の違いが良く理解されていない例が多いということです。基本的な事柄ですが、あらためて用語の整理をしてみましょう。
「ISO8402(JISZ9900参考)品質管理と品質保証の規格−用語」では、「検査」と「検証」に対して次のように定義されております。
2.15 検査
あるものの各特性の適合性を確保するために、ひとつ又はそれ以上の特性を測定、審査、試験又はゲージ合わせをして、その結果を規定要求事項と比較する活動。
2.17 検証
規定要求事項が満たされていることを、客観的証拠(2.19)の調査及び提出によって確認すること。
2.19 客観的証拠
観察、測定、試験又はその他の手段を通じて得られた事実に基づいて、事実であると証明できる情報。
以上の定義から、整理すると
○検査とは、測定、試験等の実作業及び規定要求事項との比較行為
○検証とは、検査を含む諸情報をもとに、規定要求事項が満たされているか否かを確認する行為
であり、検査の後工程として検証がある場合@と、検証の中に検査が含まれる場合Aの二つがあります。
@:検査 ⇒ 検証
A:検証(検査を含む)
従って、下請負契約者が信頼できる場合、下請負契約者の検査結果を検証することで、自社の検査を省略してもよいことになります。