ISO9000の根底に流れる思想

1:ISOとルール(法律)−事故の防止(品質の維持)とは法律(ルール)を守ること。
我々が日常事故もなく日々無事に過ごせるのは、好むと好まざるとに係わらず各種の法にまもられれているからであり,また守っているからであります。

2:ISOの基本
ISOの基本は
@ルールがあるか
Aルール通り実施しているか
B実施記録をとっているか
ということであります。このルールを守って製品を作るということが、不良のない品質の良い製品をつくることになります。

3:指示伝達は文書で− 口頭伝達の禁止
ISO9000はきっちりとした仕組み,システムになっています。そのため個人の,あるいは組織の行動を確実化するため、規定要求事項に多くの項目で文書化が要求されており,かつやりとりを文書で行うことが要求されています。

文書で指示,伝達を行うことがミスのない,責任の明確な行動をうながし,製品の品質を確実化することになります。

4:責任と権限の明確化―誰が何をやるか。誰が責任者か。その権限は
ISOでは責任と権限を明確にするよう求められています。誰が実施するのか,責任は誰か,権限は,ということを明確にするように求められています。

品質の不良が発生したときだれが主導権を取り,どの部署がそれに協力するのか
を明確にするようになっています。

文書を作成しても必ず承認が必要です。責任者は誰かを明確にします。
「言った,言わない」,「聞いてない」,「それは私の担当外だ」,「それは私の責任ではありません」などなど日常よく起こることを防止する仕組みになっています。

5:ISOは顧客側からみた品質管理
顧客側からの品質管理―不良品は買いたくない。不良品が混ざらない,発生しない仕組みで製品を作ってほしい。・・・ISO
・メーカからみた品質管理―よりいいものを生産しましょう。・・・TQC

6:ISOと企業の品質能力
*対外部にたいする企業の信用力を大幅にアップします。

*大企業と中小企業
大企業―品質管理は実施しているが一般に文書化はISOで要求されるほど徹底されていません。 それでもいい品質の物ができます。 ISO導入で品質がさらに確実化される効果はあります。

中小企業―ルール,責任と権限があいまいな所があります。ISO導入によって大きな効果が有ります。

7:ISO 9000‘sの長所
かっちりした設計,製造,検査,サービスのシステムーー大きなミスは発生しなくなるようにな ります。

8:ISO 9000‘sの弱点
不良品の是正(改善)はあっても良品のさらなる改善が弱い。その企業の品質を確実にするにはISOは必須であるが,その上に品質向上の取り組みが必要です。

システム構築目標の絶対値が決められていない。ISO要求事項には明確な目標は決められていません。その企業,企業の規模に応じてシステムを構築するようになっています。

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