文書および記録の定義(平易な解釈)
今週は文書及び記録の定義を整理した例を紹介します。

「管理文書」は生きている文書!!
承認印、配布先、改訂日が明確にされていること

最新版であることがわかること
        ―
E分類A
(右図参照)
   
 ―
C品質文書

+―
 
F分類B(右図参照)
 
  ―
A管理文書



 
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G記録類
@文書 


 
 ―
D品質文書以外
(例えば、経理システム文書etc.)
  
 
 ―
B管理外文書   
  ―
(1)管理文書を配布された部署においてコピーし参考資料的な使い方をするもの
管理外 or の印を押すこと
  たとえば  +―
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(2)管理文書の体裁を整えているように見えるが、まだ承認されていないもの    
     ―
(3)管理文書にする考え方を持たずに作成された文書
(=「個人的に作成された」と表現されることがある)およびそのコピー
   


G記録
品質記録は、活動の結果を示すものなので、事後に書き換えたり、修正したりすることはない
品質記録 品質記録1 品質マニュアル 4.16 が要求している品質記録
品質記録2 異常が発生した対象製品等のトレーサビリティを確保するための品質記録
品質記録3 活動の証拠としての品質記録
G「データとは、数値だけではない」文字で表すデータもある

F管理文書(F分類B)→G品質記録に置き換えられる例
(1)例1:「事業計画」(QS9000)を作成し、利用している期間中=「管理文書」。したがって、修正などをすることがある
計画対象期間を経過したあとは「品質記録」となる。これ以後は書き込みしたり、修正を施すことはなくなる
(2)例2:活動のフォローアップをした直後は「管理文書」(厳密に言えば、承認される前は「管理外」文書)→報告が承認された後は「品質記録」
(3)例3:現在使用している図面は「管理文書」。したがって、設計変更することがある
設計変更されたために旧図になった原図を、何らかの理由で、保管するときは「品質記録」。あるいは管理外 表示して、参考資料扱い

補足:プロセスとの関係による分類

性 格 形 態 使 い 方 改 訂 承 認
文書 プロセス(作業)のインプット ハードコピー 繰り返し使用 可  必要
データ プロセス(作業)のインプット 電子媒体中のデータ* 繰り返し使用 必要
帳票等に記入するデータ*
記録 結果の記録(アウトプット) ハードコピー* まず保管し、使用しない
(必要時のみ使用)
不可 不要
電子媒体中の画像データ*
*データには数値、記号、文章を含む