英語での数字表現についての一考察

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二昔も前に米国へ留学し、臨床薬理学という分野の勉強をしてきました。 薬の事ですので、その量とかいろいろ会話で即座に理解できないといけないのですが、 勿論、概数の暗算も必要です。 1.895 x 3.012 = だいたい 2かける3だから6位の数字を、英語でパッと話すわけです。 ところが、本当にもともと、日本人である人がいくら米国に何年住んでも、あるいは生涯住んでも、多分、数字のやり取りでは苦労すると思います。 否、不可能です。きっぱり諦めてください。

桁を間違えるといけないし、 19 と 90 でもうかうかしていると聞き間違える事もあります。 やはり、日本語での数字の表現があまりにも合理的、効果的ですので、英語の数字がごちゃごちゃ入ってきても言語中枢が拒否してしまうようです。

数字以外のこと、どんな話題でもいいのですが、相手がぺらぺらしゃべり始めると、相手の言わんとする事がわかるので、 それに対してはこのような言い方があるという心の中の引き出し、言語中枢から覚えている言葉をぞろぞろっと出して発言すれば、 立派に会話は成りたちます。 つまり活用などもいちいち考えながら、論理構成しながら文章を発言しているわけではなくて、決まりきった文章を丸ごと話しているわけで、 キンダーの子供達がぺらぺらとしゃべるにも、文法を理解しているとは到底考えられません。 何事も日ごろの基礎が大切です。 大人の場合、特にそうですが、米国に何年か住んでいたら自然に英語が身に着くわけでも何でもありません。 私の場合ですが、日本で覚えた英会話を実際に向うの国で試しに使ってきたという、それだけの英語体験のような気がします。

ところで、一旦数字となると、これは完全に論理で会話せねばならないので、 九九じゃありませんが、平方根の問題を概算するために昔覚えた語呂合わせ数字、例えば、一夜一夜にひとみ頃、とか、富士山麓オウム鳴く、とか言う数字表現の日本語は英訳しようがないわけです。 ですから、初めから不可能な事を生涯かけてでもマスターしようなどと絶対思わない事です。

実践的には、数字の会話になったらすかさず、チョット待ってといって数字をメモるに限ります。計算は日本語でブツブツやってください。 そして出てきた数字を英訳して、発言すればよいのです。

私のボスですがロードアイランドの出身でハーバード大学医学部をご卒業後、すくイギリスに留学、さらにスイスに留学、 帰国してすぐにミシガン大学の教授、その後も人生も研究・教育のみの大変な学者さんでしたが、 あたかも小学生のように大変早口にブツブツ独白しながら暗算をして、私にその数字を言われました。 先生はどうやって暗算されるのですか、とお聞きしたところ、私流のやり方さ、君にも君流があるだろうとお話しくださいました。

先生が突然一念発起して私と同じくブツブツと、ニニンガシー、ニシガハチーと言う感じで日本語流に計算してみようと思っても、 いくら彼のような頭の回転が素晴らしい学者さんが生涯かけて勉強されてもマスターは出来ないのてす。 お互いに立場を尊重し、お互いがメモをとりながら数字のやり取りをする事が日米交流には必要です。

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