大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法

飛騨方言における代名詞のアクセント

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高く発音する拍を●で、低く発音する拍を○で表記します。飛騨方言では実はあなたの事をわりぃ と言いますが,"我/●○"は海の子、とおなじアクセントになっています。
1.人称代名詞
共通語 飛騨方言   主語・係助は  主語・格助が
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私   わしぃ/○● わしゃ/○●  わしゃ/○● 
    おりぃ/○● おりゃ/○●  おりゃ/○●
貴方  わりぃ/●○ わりゃ/●○  わりゃ/●○
彼   ありぃ/○● ありゃ/○●  ありゃ/○●
彼女  ありぃ/○● ありゃ/○●  ありゃ/○●
誰   だりぃ/○● だりゃ/○●  だりゃ/○●
誰   だれ /○●         だれが/○●●
誰   だれ /●○         だれが/●○●
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2.指示代名詞
共通語 飛騨方言   主語・係助は  主語・格助が
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これ  こりぃ/○● こりゃ/○●  こりゃ/○● 
それ  そりぃ/○● そりゃ/○●  そりゃ/○● 
あれ  ありぃ/○● ありゃ/○●  ありゃ/○● 
どれ  どりぃ/○● どりゃ/○●  どりゃ/○● 
これ  これ/○●  これは/○●○ これが/○●●
それ  それ/○●  それは/○●○ それが/○●●
あれ  あれ/○●  あれは/○●○ あれが/○●●
どれ  どれ/○●          どれが/○●●
どれ  どれ/●○          どれが/●○●
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飛騨方言においても、だれ○●/だれ●○、を区別して使用しますし、どれ○●/どれ●○、 についても然りですが、飛騨方言人称代名詞及び飛騨方言特有の指示代名詞に限っては そのようなアクセントの移動は一切ありません。

係助詞・は、格助詞・が、も明瞭に発音されず、代名詞と融合し純粋に二拍で発音されるのが 飛騨方言の特徴です。ただし格助詞・が、である事をことさらに強調したい場合は、 例えば、わしぃが/○●●行く、というように三拍で発音されます。

だれが/○●●、だれが/●○●、は、飛騨方言では共に強調表現として、だりゃあ/○●●、あるいは、だりぃが/○●●、の発音になります。 だりゃあ/●○●、という発音は有りません。

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