大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 表記

長音符号「−」

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私:実はこのサイトを開設以来、悩んでいる事がある。
君:長音符号について悩んでいるのね。
私:その通り。
君:つまりは現代仮名遣いの問題ね。
私:その通り。もう少し具体的には、昭和61年7月1日内閣告示第一号及び平成22年11月30日一部改正の内容についてだ。
君:長音の表記について明示してあるのよね。
私:国民の皆様が等しくご存じの内容だと思う。あえてお書きするとア列からエ列までは「あいうえ」を添える。かあさん、にいさん、くうき、ねえさん、等。そしてオ列は「う」を添える。おとうさん、等。
君:つまりは長音符号「−」の入り込む余地は無いわね。
私:長音符号については小学館・句読点記号符号辞典に詳しい。
君:簡単に説明お願いね。
私:使用例で行こう。片仮名外来語・スキー、外来語の平仮名表記・とらばーゆ、文字の発音を表音的に示す場合・"石油はセキユともセキューとも発音する"、擬音語擬態語・ニャー・ぎゅーっ、掛け声・あーっ、方言・めんそーれ、ペンネーム・サトウハチロー、口頭語・チョーやばい、俗語・しょーがないじゃん、ユーモラス表記・ケータイ。外来語の表記については平成三年に内閣告示が出ている。原則として長音記号を用いるべき。ただし「バレエ、ミイラ」など一部の慣用表記を認めている。
君:つまりは方言では長音は長音記号を用いるのが一般的なのね。
私:手元の方言辞典は全て長音記号だね。古くは東京堂出版・東条操編分類方言辞典。
君:ならば、あなたも皆様に従って長音記号をお使いになったら。
私:いやあ、それが。僕の心の中では方言とて日本語、だから長音記号を用いる事に抵抗を感じるんだよ。
君:具体例でお願いね。死語ではなく、頻用される飛騨方言がいいわ。
私:例えば、たあけ(お馬鹿さん)」、きいない(黄色い)、すうなる(酸っぱくなる)、へえ(ひえ稗)、ごうがわく(業を煮やす)。
君:たーけ、きーない、すーなる、へー、ごーがわく。別にこれでもいいのじゃないのかしら
私:慣れが必要かな。飛騨方言のコーパスは何処へ行ったのかをご参考までに。内閣指示によれば方言スタンプの作成に当たっては長音記号を用いるのが原則という事になるね。
君:そういう画一的な考えじゃ無くてクリエイター様がたの自由な感性にゆだねるという事でいいのじゃないかしら。
私:それはそうだね。そうやってまた新しい文字文化が生まれていく。
君:そもやそも/はうげん/こそ/いにしへ/なる/あきつくに/の/ことのは/なれ。されば旧仮名遣ひこそ/なほき表記なれ。「たーけ」こそ/なほしく/は「たはけ」なれ。はたまた「ごーがわく」は「ごふがわく」なり。サイトはじめ/たまひし/このかた/より/長音記号/つかはざりし/あがせ/にて/をちより/な/長音記号/つかひ/たまひ/そ。

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