下呂あたりでは動詞"こねる"を"あねる"というようです。
方言グッズに団子・あね返し、を紹介しています。
"あね返し"がキーワードで得た複数ネット情報からあね返しの意味を加筆しました。
さらには当サイトに紹介します他の飛騨方言辞書も検討し、下呂中の情報にても
確認しました。蛇足ながら私自身はこの動詞・あねる、は用いません。
さて当サイトの大きな目的は飛騨方言の語源を考察する事にありますが、
果たして"こねる"が"あねる"の語源なのでしょうか。
上記ネット情報のなかにはそのような思わせぶり記事が見られます。
小生としては大変に気になるところです。
"こねる"が"あねる"に変化すると考えるには相当の無理があると筆者は主張したいのです。
★実はK音というのは清音中、最大の強さ・堅さ・スピードがある音なので易々となまるものではない
という常識論が壁になります。
★また0列からA列へ母音が変化したのかという事もにわかには信じがたい事です。
そして捏ねる、という漢字ですか、お天道様が高い晴れた日に土を手でこねくりまわして
いるから捏という漢字が生まれたと漢和辞典は教えてくれます。
また、こねる、の語源は、こ(な)を捻ずる、つまり手の先で精根こめるから、こねる、だそうです。
そしてこ(な)・粉、の語源ですが、こめ、です。
昔は米のとぎ汁を沈澱させて細粉を取り、おしろいとして塗ったから、こ、であると漢和辞典
の記載があります。
こめのとぎ汁を手で捻ずる事が、こねる、の語源であるとこの際は記載しておきましょう。そして、
ズバリ答え、あんこ・餡子をねるから、あん(を)ねる>あねる、に違いない。しゃみしゃっきり。
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