飛騨方言のえげりゃ、ですが、共通語の、よければ、に相当します。
今、グーグルでネット検索しました結果ですが、よけりゃ、
をキーワードにしますと23,300 ページがヒットしました。
これはもうありふれた言葉、共通語といってもよいのでしょう。
そういえば、運がよけりゃ、という歌の文句もすぐ思い出されます。
ところがキーワードを、えけりゃ、に変更しますと
検索結果 たったの 14 という数字に思わず絶句します。
勿論、これら全ては方言サイトのページ、ないし方言表現を意識した
ブログ情報でした。また一方、えければ、のキーワードは 717 ページがヒットしました。
ところがこれが大半が古文の情報、つまりは動詞の已然形(例 聞こえければ)の情報ばかりなのです。
そして、えげりゃ、をキーワードに検索しますと情報は皆無に近く、
不肖・佐七辞書がヒットしました。
本題になりますが、よい、という形容詞の仮定形を、よけりゃ、と表現する事は、よけれ+や、
つまりは古語形容詞已然形+助詞、という事になるのでしょうか。
がしかし、現代共通語でしばしば用いられます。
誰もが、よければ、と話すわけではありません。
また、よい、という形容詞を、ええ、と言い換えるのも
言わば共通語表現といっても"ええ"でしょう。
がしかしネット検索のヒット数から考えますと、ええ+けれ+や、の
言い回しが突然に俚言になるのです。よい+けれ+や( = 古語なのに結局は共通語)と
ええ+けれ+や( = 前者とたった一字違いなのに結局は方言)は
ヒット数の差はたった一字の違いどころの話ではありません。
また更には、けれ、が濁音化して、ええ+げれ+や>えげりゃ、となるのは
どうも全国に数百、いやもっとある方言の中でも飛騨方言だけなのかしら、
というように考えこんでしまったのですが。
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