いずま、は、共通語・あぐらの意味です。岐阜県、島根県出雲、岡山県小田郡で話されているようです。古語名詞「ゐずまひ居住まひ」からの転と考えられます。「ゐずまひ」の意味は「座り方、座った姿勢」です。これが転じて「胡坐・お父さんすわり」の意味に転用されたものと考えられます。「いじま」と発音する事もあり、岐阜県飛騨、郡上、島根県出雲で話されているようです。「あぐらをかく」と同様に「いずまをかく」「いずまかく」の表現が普通です。ラジオつけて、新聞読んで、風呂はいって、酒のんで、のごとく、飛騨方言では格助詞「を」がしばしば省略されます。かくして、いずまかく、という動詞が出現しますと、連用形はイ音便化にて「いずまかいて(=あぐらをかいて)」という表現で用いられます。