飛騨方言・くつばかしい、ですが、共通語では、こそばゆい、くすぐったい、という意味です。
飛騨以外には、信濃、郡上、北濃からのネット発信があり、地理的に連続しており、中部地方の一部の俚言という
事になろうかと思います。
くつばかしい、と、くすぐったい、の二語に共通の語源として、私なりに考える言葉は、
古語辞典にある、くすばし(奇ばし、形シク)、です。
くすばし、は神秘的である、神妙である、という意味ですので、
くすぐったい、とは意味がほど遠いのですが、神秘的である、神妙であるとは、
実に不思議で面白くおかしいという事であるし、面白おかしい、とはくすぐったいような気分である、と意味が
変遷してきたのかも知れません。
あるいは古語辞典によれば、共通語・こそばゆい、の語源は、古語・こそばゆし(近松・浦島・一)です。
また、日葡辞書には、コソバイ、コソバイイ、の記載があります。
つまりは、こそばゆし、ないし、こそばいい、が、くつばかしい、に語変化して飛騨方言となった可能性もありましょう。
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