大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

ちいとずつ・ちいとつつ飛騨方言

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副詞句。 すこしずつ、という意味。古語名詞・ちと(少と、些と)がありますが、共通語ではすこし、些末という意味です。 この言葉に、ずつ、が付属し、ちとずつ、となり、これが訛った言葉のようです。 ちいとずつ>ちいとつつ、と変化したようです。

ちと、は古語名詞とは言え、ちとおかしい、等の現代文でも用います。 また共通語では促音便・ちっと、に変化し、 飛騨方言ではイ音便・ちいと、に変化したと言えます。 アクセント(●強、○弱)はちっと●○、に対し、ちいと○○●、になります。 ただし、ちいとずつ、は二通りのアクセント、○○○○●・○○○●○、があるようです。 つまりアクセント核が移動します。 前者は複合文中の途中フレーズに用いられ、 後者は複合文の最後のフレーズ、あるいは単文に用いられます。 ちいとつつ、も同じです。
よく噛んでちいとずつ(〜○●)たべにゃだしかん。
(=少しずつたべないとだめだ。)
よく噛んでちいとずつ(〜●○)たべた。
(=少しずつたべた。)
の使い分けをご参考までに。 ただし厳密なものではなく、いい易さ程度のもののようです。

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