大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

どんびき・どうさい・飛騨方言

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飛騨方言でひきがえる・蟇蛙の事をいうのですが、 体長約十五センチという事で相当に大きい動物です。 しかも日中はじいっと動かずに居る所から、鈍重の意味で 鈍+蟇蛙が語源ではないかと筆者なりに推察します。

また別名が、どうさい、ですがネット情報は皆無に近く、 どうも俚言のようです。蟇蛙よりさらに大型のウシガエルからの 類推ですが、どうるさい、が訛った言葉ではないかと筆者なりに推察します。

どんびき、という言葉に関しては 明宝村立博物館に どんびき沓型、どんびきぐつ、という言葉の情報があります。中津川方面からの 情報発信もあり、県下で使用されているようです。

どんびき、で皆が恐れる事は、耳下腺から分泌する毒物、ブフォトキシン、ですね。 bufotoxin, bufotenine (= C12H16ON2 ) をキーワードに英語サイトを検索しますと各種の情報が得られます。 どんびきに対する親しみがわくでしょう。また賢明な読者はお察しでしょう、 ヒキガエル科の学名は Bufo 、ラテン語です。

さてヒキガエルの語源は何でしょう。大言海に、気を以って 小虫を引き寄せてくへば名とす、の記載があり、つまりは どんくさそうにみえても、長い舌で小虫をパクッと引き寄せる 意外とすばしっこい事が語源である事も可笑しいですね。 どんびきとは、slow + fast が実は語源とお心得なされ。

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