先だって舟山(アルコピア)スキー場に私の娘達と行って参りました。
懐かしいスキー場です。ああここで昔、皆と遊んだなあ、という父親ですが
何か飛騨方言が聞けないかなあと、ついつい考え込んでしまいます。
遊びにいっても何か飛騨方言に囚われてしまいます。
ところでスキー場の一角ですが、緩いスロープを区切り、
子供とその保護者以外オフリミットのゲレンデがありました。
これならスキーやスノーボードが猛進してくることもないし、
なるほど安心して遊べます。良い試みですね。
そしてその場所にでかでかと掲げてあった旗に書かれてあった
カタカナがキッズゲレンデ。
うーむ、飛騨方言発見です。
では何故故にキッズゲレンデは飛騨方言でしょう。
ひとつには、都会では聞かれない言葉だからですね。
国語辞典にも記載がなく、もとより共通語ではありません。
とすればやはり、方言でしょう。
そしてここが核心ですが、キッズゲレンデは実は外来語でも
有り得ないから方言なのです。結論から言いますと、キッズは英語、ゲレンデはドイツ語、
従ってキッズゲレンデは外来語ではなく和製の言葉、つまり方言です。
さてドイツ語では子供は単数が Kind 、複数が Kinder です。
読みはキント、キンダーで当たらずといえども遠からずです。
従って子供さん専用ゲレンデは Kinder Gelande キンダーゲレンデ、
といえばドイツ語の外来語という事になりますが、
ちなみに外来語としての幼稚園は英語ならキンダーガーデン、
ドイツ語ならキンダーガルテンです。
しかしキンダーゲレンデでは残念な事に意味がぱっとわかりにくいので没というわけです。
やはりパッとわかるにはキッズゲレンデ。
説明しましょう。
今ヤフーでネット検索するとキッズ で検索した結果 1〜10件目 / 約49,800,000件 - 0.03秒、
キンダー で検索した結果 1〜10件目 / 約88,600件 - 0.03秒 という事で
日本語としてはキッズのほうがキンダーより明らかによく知られた単語なので、
えいままよ、キッズゲレンデで行け、という事のようです。
それで、付けも付けたり、実は全国の方言になっていました。
ちびっこゲレンデがあるスキー場
というサイトですが、キッズゲレンデは新しい方言ゆえ
全国の方言分布を知る目的で閲覧している人間は、ひとり佐七のみでしょう。
(誤法故の)新種の方言というのもあるものですね。古語辞典とはまた違った世界です。
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