大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

いたいたぼぼ・飛騨方言

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あざみの事を飛騨方言と申しますか大西村では、いたいたぼぼ。 語源については飛騨出身の方には言うまでもないですね、 痛い痛い赤ちゃんのようにちいさなもの、痛がらせ屋さん、という意味です。 飛騨方言で、ぼぼ、は赤ちゃんで、また転じて赤ん坊のような小さくて かわいらしい物、という意味でも用いられます。 例えば幼児がままごと遊びをすれば、彼らは大人の"真似しぼぼ"です。

ついでに共通語あざみ、の語源ですが、古語動詞・あさむ(意外な事をびっくりする)、の連用形だそうです。 可憐な花かと思って触ったらとげとげしくてびっくりした、という 意味ですね。蛇足ですが、あさむ、が転じて、浅ましい、が 生まれたそうです。

つまりは飛騨方言はびっくりさせる花(能動態)、 共通語はびっくりさせられる花(受動態)、 ついでに学術名は Cirsium japonicum。 これがあれまあ足のむくみをなくする薬草という意味でした。 The word 'Cirsium' derives from the Greek word kirsos, meaning 'swollen vein'. Thistles were used as a remedy against swollen veins. (Wikipedia) のごとし。そしてドーランド医学辞典には、 circocele = varicocele, cirsoid = resembling varix, cirsodesis = the ligation of varix vein, cirsomphalos = caput medusae, cirsophthalmia = a varicose state of the conjunctival vessel, cirsotome = a cutting intstrument for use in operating on varicosities, cirsotomy =incision of varicose vein. つまり、もはや薬草の 意味はなく、専ら静脈を意味する言葉になっています。 思わずあさむ佐七。

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