大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

すみさ・飛騨方言

戻る

本日は郷土の出版物から拝借し 飛騨方言の植物辞典を書きました。 まずは139単語でのスタートです。 ここでわざわざ、すみさ、を議論するにはわけがあります。 私自身はこの草を、すみさのとう、と発声していました。 当出版物を紐解きますと地元の識者の方々が編集会議を開き、 慎重に言葉を選び、検証し、出版、つまりは後世に残されたという事が わかります。

片や私の当サイト記事ですが、誰に批評される事とてなく 勝手気ままに自身の幼い頃の事を思い出しては書いているわけで、 飛騨方言としては実はまちがい、という内容が入ってくる可能性が十分あります。 その例が共通語・すいばである所の飛騨方言・すみさ、 であったというわけです。蓼(たで)科ギシギシ属の多年草で晩春に花を咲かせます。 学名は Rumex acetosa というようです。

語源というものは興味が尽きないものです。 共通語・すいば、は葉が酸っぱいので酸葉と言う説明はなるほどと思います。 上記のラテン語も日本語と同じ意味、つまりは同じ語源という事に素直に感激いたします。 また飛騨方言・すみさ、の語源は何でしょう。すいば、が、すみさ、 に逆イ音便変化したのでしょうか。まさかそんな事は絶対にありませんね。 推察ですが、すみのくさ、すみくさ、が訛ったものではないでしょうか。 音の脱落ではないか、つまりは語義は 野の片隅に生えている草だからかも、と筆者なりに考えます。

また何故、佐七はじめ大西村の童たちが、すみさのとう、といっていたのか 推察しますに、ふきのとう、からの派生語という事に間違いありません。 ネット情報の通りですが、薬草すいば、は食する事ができます。 実際に私も戯れに野に生えるすみさ、をかじったのです。 そして、佐七が普段腹一杯食べた野に生える植物といえばふきのとう。 つまりは、ふきは食べられるからふきのとう、すみさも食べられるからすみさのとう、 という事ですね。しゃみしゃっきり。

ページ先頭に戻る