大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム ブランドマントラ

飛騨牛の定義

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これを書いているのが 2007秋ですが、今年はこんな事がありました。 筆者が購読する地方紙に飛騨牛の生産農家が税務申告を間違え、多額の追徴課税を支払ったとの記事が。 人情というもの、飛騨という活字にとりわけセンシティブになっている私は記事を 読まないわけには参りません。 内容は、養老の畜産農家の話、なあんだ、生産地を偽装していたのかい、 そりゃそうだろう、養老はいざ知らず飛騨の農家には悪い人はひとりもいない、そんなことは 飛騨人なら誰でも知っている事だもの。 養老の農家を悪人呼ばわりする新聞記事を軽く読み流していたのでした。

その数日後ですが、家内と近くのスーパーにお惣菜の買出しです。そうだ、久しぶりに 飛騨牛にでもするか、と夫婦で話がまとまれば食肉コーナーへ。家内は店頭に並ぶ肉の色艶、値段を真摯にながめます。 私は手持ち無沙汰に品質表示などをみやると、ななっなんと、
「飛騨牛」とは、岐阜県内で14ヶ月以上肥育された黒毛和種で、 日本食肉格付協会が実施する枝肉格付で肉質等級A・Bで5等級、4等級、3等級のものとします。
佐七は実は以前からお店の表示が少しおかしいぞと思っていたのです。 飛騨牛なのに、やけに郡上の生産農家が多い。 でもまさか、と思いつつ、先ほど来ネット検索をしてすべて謎が解けました。 飛騨で育ているから、あるいは安福のDNAだから飛騨牛では なかったのですね。岐阜県で肥育された黒毛和種はすべて飛騨牛なのです、たとえ美濃の牛でも。

武者小路実篤様、定義も知らず飛騨牛だからおいしいと思い込んで今まで食べていた 佐七は、げにおめでたき人でした。こんなにも地元の牛が有名になってくれて本当に 私はうれしい。やはり、飛騨牛はその名前にかかわらず・・・おいしいのでしょう。 その晩の夕餉はやはり私ども夫婦は楽しかったのです。

さて東海農政局様および 岐阜県庁畜産振興室様へ、 産地偽装が現在、社会問題となっている困った日本です。今一度、生産農家様方と、よくよくお話しの上、 飛騨牛の定義を考え直してはいただけないでしょうか。 国民の大半は飛騨牛とは飛騨で肥育された牛であろうと信じています。 本日からは筆者自身も飛騨牛という名前で食肉市場に出回る牛の中に美濃地方で飼育される牛がある事に 大変な違和感を覚えてしまいます。

さて国民の皆様へ、これでいいのか? 岐阜県畜産共進会などネット情報は数知れず、それはさておき、飛騨牛のステーキレストランのサイトを先ほど来、約数百件ほど、 ななめ読みしてみました。数割のレストランがやはり偽装しているのです。 飛騨で生まれ育った牛を提供する飛騨牛レストラン、このような表示のウエブサイトのレストラン様には やはり表現について御一考のほどを、是非ともお願い申し上げます。 知らずに書いてしまっていた、これなら佐七にもわかります。 つまりは笑い話、つまりは昨日までの佐七夫婦です。 がしかし、知っていてわざと書いていたのなら罪は重いですぞ。

以上が前置きです。さて佐七節。ネット検索の続きですが、 飛騨牛の定義は岐阜県内で14ヶ月以上肥育された牛という 定義だから当店はこっそりと美濃の牛で商売をしています、とお書きのレストランは 皆無でした。 佐七がネット検索をした限りは・・罪の重いレストランは・・無い。

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