大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

日向方言、福島方言で英語の勉強

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私:仕事中ですが、息抜きという事で。シリーズ言語学・東大出版会、に、日本語アクセントと英語のストレス、という面白い論文がある。執筆者は松野和彦先生だ。
君:はい、では手短に内容のご紹介を。
私:飛騨方言とて日本語、日本語はすべて音のあげさげで文節を解析している。 pitch accent という。一方、日本人にとって最も身近な外国語・英語のアクセントは音の強弱であり stress accent. 日本語を母語とする人間が英語のストレスアクセントを自然に身につける事は不可能である、というのが議論のスタート。
君:ほほほ、アクセントと言えば英語の試験問題によく出るわね。音の強弱を問うているのに、音のあげさげかと勘違いして答えても満点がとれてしまう試験問題とは。
私:そうなんだ。しかし松野和彦先生の論文はそこをなんとか教育というもので克服しよう、という骨子だ。
君:日本人も意識して努力すれば英米人のストレスアクセントを身につける事ができるのね。
私:その通り。道具が要る。輪ゴムだ。片手の二本の指にかけて伸ばしたり縮めたりして遊ぶ。話し方だがゴムの伸びを母音の長さに比例するように発音する。ゴムの長さだから母音の長短は無限だ。また、絶対に高低アクセント、つまり、日本語のピッチアクセントをつけてはいけない。・・判りやすく言えば、例えばロボットがしゃべるように、ほら例えば・・チキュウジンヨ、ヨクキケワレワレハウチュウジンダ、などのように話すんだ。日向方言、福島方言などの崩壊アクセントで話せ、と言えば国語学を学んだ人にはピンと来るだろう。
君:・・ロボットがしゃべるようにとは。つまりはきばって生き生きと話しては英語のアクセント練習にならないのよね。
私:Right!! But be patient and stick to the end.
君:ほほほ、今のあなたの英語はなんだかロボットが話したようだったわ。
私:サッソクノホメコロシアリガトウ。
君:あらあら、今のは日本語をストレスアクセントでしゃべったつもりなの?ほほほ、飛騨の佐七が日向方言あるいは福島方言をしゃべったのよね。ほほほ
私:強弱アクセントを日本語と同様のピッチアクセントに結びつけなくなったら、今度はイントネーションの導入です。
君:・・まだまだあるのね。
私:日本人が正しい英語の発音をマスターするには一生かかるかも知れないし、一生では足りないかもしれない。
君:教育・訓練・努力というものによってどれだけでも本物に近づけるとの事のようね。
戦後日本の英語教育の間違い 英語教師が stress accent / pitch accent の使い分けができずに生徒に教えている。いつまでたっても日本人は英語の発音が上手になれません。

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