多くの国語学、言語学の教科書に書かれている事柄ですから、
出典は明記しません。
さて表題ですが、一般知識のご紹介と言う事です。
盗用ではありません。
この表題ですが、うーむ、何とも早、挑戦的な。
筆者は中学三年を通じて一人の恩師に、
高校では複数の先生に、また教養部でも何人かの
語学教師に英語を教わりました。
また、影の教師がおり、ラジオ英語会話の松本亨氏です。
実は、日常に私が話す英会話は大半を松本さんから
教わったと一言書き添えましょう。
毎日毎日ラジオは聴いていた次第で、
発音の基礎というものはこのようにして作られるものなのでしょうか。
大学時代はこれでも流石にラジオ英語会話では
平易すぎると言う事で、極東軍事放送という短波ラジオを
聞いていました。日本の深夜は北太平洋の昼、つまりは
アンカレッジの局から発せられる短波が日本に届きます。
軍のプロパガンダが聞けるわけではありません。
要は米国の一般局です。歌あり、トークあり、ニュースあり。
つまりは極東に展開する米軍人およびその家族が、
母国恋いしや、心を癒すための局です。
このような万全の体勢で、大学卒業後に米国留学試験に
臨みましたが初戦敗退、更に一年の奮起で再挑戦して
やっとなんとか目的が達成できました。
随分と長い道のりでした。
そして私が留学でなしえた事ですが、それは以上のように
日本で勉強、練習していた事を試しに使って来ただけの事。
前置きが長くなりすぎました。日本語の母音はたった五つ、
音韻はイロハ四十八通りのみです。
全国の方言には、四つ仮名弁、入り渡り鼻音、等々なかなか難しい
発音がありますが、幸いに飛騨方言にはありません。
つまりは、飛騨方言というのは共通語にほぼ等しく、
恐ろしいほどシンプルな発音なのです。
Simple is beautiful.
冒頭に戻りますが、かたや英仏語をはじめとする巻き舌の言語は
母音の数が多く、また子音の組み合わせの音韻があり、
音韻の数は無数です。
理論値すら無い、天文学的な数だそうです。
つまりは日本語、中でも特に単純な発音の
飛騨方言、の数百倍、否、数千倍も音韻の数が多いのです。
日本人で必死に英語を勉強した人が、
米国人に、たいへん流暢で発音が素晴らしい、
と言われる事が若しあっても、
やはりそれは彼等の精一杯のお世辞です。
ジャズシンガーの大野えり、
実は知人ですが生まれも育ちも名古屋、
両親は日本人、彼女が本格的に英語の音韻に
取り組んだのがなんと同志社で。
大学生のやっつけ仕事だったという訳ですから、
才能というのでしょうね。えりさん、スゴイ。
ですから結論としては、やはり日本人に巻き舌は要らない。
日本人は日本人なりの発音で英語を話せばよいのです。
それを Janglish と揶揄する人は、その人に教養が無い証拠、
気にしなくてもよいのです。
英語の発音よりもっと尊いものがあるでしょう。
それは会話の内容。当たり前の事ですね。
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