大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
あをぞ |
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私:今夜も楽しい飛騨方言の時間。表題を見てどう思いますか? 君:形容詞の話では無くてホッとする。 私:まあ、そんなところでしょう。目利きの読者様は同じテーマでは直ぐにお飽きになるのでは。今日は語源のお話しだ。 君:どうして「あおぞ」じゃないのかしら。 私:その通り。「あお」じゃいけないんだ。「あをぞう」と表記してもいけなくもないが。 君:ヒントをお願いね。 私:ははは、待ってたぞ、その言葉。ヒントは「おかめ」。 君:「おかめ」の事を飛騨方言で「あをぞ」という訳では無いわよね。 私:勿論。 君:いいから、答えを言ってね。 私:古語では「青」は「あを」です。「あお」ではありません。それは兎も角、「おかめ」のベストパートナーは「ひょっとこ」。僕は民俗学者じゃないので全国の祭りを知っている訳じゃないが、多分、村祭りに、おかめとひょっとこ、このカップルが出演なさるのではなかろうか。大西村でも、近隣の村々でも皆、そうだった。 君:あなたが幼い日の思い出ね。 私:昭和28年生まれの僕なので、昭和30−40年代の飛騨の村々の村祭りと想像してくだされば間違いないだろう。大西村では「あおぞう」とは「ひょっとこ」の意味。つまりは、グウタラな男。語源は分かるよね。 君:ほほほ、簡単ね。青蔵。 私:その通り。青の旧仮名表記は「あを」、そして「ぞう蔵」は男性を示す代表的な名前の接尾語。つまりは「あをぞ」は「青二才の若者」の意味なんだ。 君:なるほど。「青い」と言う形容詞は「若々しい」の代名詞だわね。 私:そう。君にも、僕にも青春はあった。人間は誰にも青春があった。ボラの幼魚を「二歳」という事からきた「青二才」。勝手な想像だが、あをぞとおかめ、二人は知り合って間もない男女の仲か、あるいは婚約者同士、あるいは新婚ほやほや、少なくとも熟年の夫婦ではありえない、 君:「あをぞ」君は「おかめ」ちゃんに言われっぱなしという事なんでしょ。 私:間違いない。人生のスタートがこれでは男は思いやられるね。 君:ほほほ、女は男を初めから子ども扱い。 私:その通り。女は男の本心を知ってほしい。 君:男の本心? 私:応援団長になっていただきたい。それだけですよ。だったら男は死に物狂いで働きますから。 君:・・つまりは女は男の監督になっては駄目。やらせたいようにやらせて、そしてその応援団長ね。つまりは He earns, and I buy for him. ほほほ |
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