大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

まいか(助動詞特別活用(特活))(3)

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私:そう言えばサ変動詞と「まいか(助動詞特別活用(特活))」の接続に二通りある。「せまいか」「しよまいか」。意味は共に「しましょう(勧誘)」。飛騨方言以外の文法については調査中。
君:「まい」に接続するのは未然形。文語と口語共通のサ変未然形は「せ(-ず)、し(-ない、-よう)」なので、「せまいか」は文語の名残りね。「しまいか」もありかしら。口語では更に「さ(-れる、-せる)」があるけれど、「さまいか」は不成立ね。
私:今日の結論だが、「しまいか」というよりは無変化型助動詞「よう」が付くのが普通。つまりは「しようまいか」、つまりは「まいか」はこの助動詞終止形に接続している事になる。「まい」は、@ 五段活用の動詞および助動詞「ます」の終止形に付くか(例) 言うまい・思いますまい、A 五段活用以外の動詞および助動詞「せる・させる・れる・られる」の未然形に付く(例) 落ちまい 知らせまい。従って飛騨方言の文法では「まい」は未然につけば意志、終止につけば禁止。原則から外れている。
君:「させまいか」は有りよね。
私:勿論、有りだが、意味が勧誘ではなく使役になってしまう。
君:子供に勉強させまいか、子供に遊びをさせなくせまいか、という事ね。
私:教育効果としては逆効果だね。子供に勉強させようと思う親は子供に「遊べ」と言えばいいんだよ。
君:すると先ほどまで遊ば(未)まいと思っていた子供は、遊ぶ(終)まい、と考えて、勉強をし(未)よう(終)まいか、と決心するのね。ほほほ

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