大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

終助詞「さ」と「な」の違い

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私:例によってほぼ毎日、二時間近く散歩をしているが飛騨方言についてあれこれ思索をめぐらす至高の時間。
君:つまりは、つまらない思索。
私:何とでも言ってくれ。またお断りしておくが、当記事は左七という個人の随想。学問的価値は無い。
君:いいから、結論をひとことで言ってね。
私:「さ」と「な」は共通語でも用いられる。これから行くさ、あるいは、行くな。違いは何だい。
君:ほとんど同じ。
私:正解だ。微妙な差しかないが、その微妙な差を端的に言い表して欲しいんだよ。
君:「さ」は断定、「な」は推量・念押し・不確定。
私:なんだ。気づいていたのか。
君:その言葉、そのままお返しするわ。
私:実例でいこう。「あーれ、こーわいさ」、大変に恐縮します、自分自身の気持ちなので断定。
君:「ロシアはこわいな」は「私はロシアは怖いのですが、貴方もそうお感じですね」という推量・念押し・不確定の気持ち。
私:その通り。「さ」を自分の事に関して陳述する場合は断定で決まり。これが今夜の結論。
君:「な」は主体に対しても客体に対しても陳述可能だけれど断定で決まりというわけにはいかない、と言い換える事も出来るわね。
私:そうなんやさ。
君:でも、その言い方って、客体だわよ。主語「あなたの今のご発言」は断定「そうなんやさ(その通りです)」。
私:そうか。主体・客体に関わらず、断定の終助詞は「さ」。
君:そうなんやさ。英語では definitely. ほほほ

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