大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

接続助詞とは

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私:助詞シリーズのお話を続けているが、今夜は接続助詞だ。
君:皆様が食傷気味だわよ。助詞の種類が幾つあろうが、皆様が普通に日本語をお話しなのだし。
私:いやいや、そんなわけにはいかない。「接続助詞」と言えば、中学生辺りでも概念が想像できようというものだが、 「接続助詞」という言葉を作った人は、という命題ならば、これは教養部あたりの講義に持ってこいだろう。
君:ほほほ、山田孝雄先生よね。
私:そう、東北帝国大学の文法学者。国文法の基礎を作った人だ。山田文法が元祖の祖国文法といってもいい。大槻文彦という明治初期の学者がオックスフォード辞典に負けじと日本最初の国語辞書「言海」を孤軍奮闘して著し大槻文法、世にいう「語法指南」、なるものも著したが粗削り、これを正して後世に名を遺したのが山田孝雄。山田文法だ。国学の「テニヲハ」を研究し、助詞の分類も試みた。「接続助詞」は山田先生の頭から出て来た言葉。
君:それはいいから具体例をお願いね。
私:ほいきた。風も吹く「し」雨もふる。風が吹く「のに」雨が降らない。風が吹く「と」雨が降る。これが接続助詞だ。
君:つまりは二つの用言の関係を明らかにするとともに、他の助詞とは異なり、用言の外にある言葉。
私:その通り。大正解。これは論理記号的には何というのかな。
君:馬鹿にしないでよ。順接か逆接か、という命題と、仮説か確定か、という二つの条件でしょ。賢い中学生なら知ってるわよ。
私:その通り。接合助詞は「順接か逆接」×「仮定か確定か」という事で四通りの助詞というわけ。僕があなたにラブレターを書け「ば」あなたは心がお花畑かも。これは順接仮定。
君:御免なさいね、順接確定でお願いね。実はキモイだけよ。
私:その辺は予想済み。ゴメンネ、迷惑ばかりかけて。逆接確定、と言うのを奇跡の挽回というんだよね。誤字脱字でラブレターを書いた「のに」、あなたはジインと来た、とか。
君:それは無いでしょ。誤字脱字の時点で順接よ。誤字脱字のラブレターだった「ので」、きっぱりお断りした「順接確定」。
私:変しい変しいA子様、お天気ですか。僕も天気です。
君:それも月並みね。石坂洋次郎「青い山脈」の盗作ですか。陳腐だわ。何回も映画化された小説だけれどヒロインの女教師の島崎雪子は他ならぬ私・A子よ、ほほほ。そしてあなたは実は私に味方する校医・沼田玉雄。ほほほ

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