大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
オノマトペは何品詞? |
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私:飛騨方言への興味からこんなサイトを運営するようになったが、僕の興味は次第に日本語の起源に向かっている。 君:それはまた大きく出たわね。 私:しかも素人の有難い点は、失うものは何もなく何を書いても大恥という訳でもなく、自由な発想で思った事を書ける、表現の自由という。 君:いいから、本題ね。 私:うん。オノマトペとは擬音語・擬態語の総称。まずは話題提供。宮内佐夜香先生・国語研『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に基づくオノマトペの分析―品詞性の検討を中心に―。 君:なるほどね。 私:引用させていただこう。 表3:オノマトペ 後接要素別頻度表(上位10語)と総計 ト 用言 スル ダ ナ デ ノ ニ 格助詞 計 はっきり 2,747 2,560 2,979 0 1 6 0 0 0 8,293 ゆっくり 3,745 1,876 404 49 19 52 11 24 1 6,181 たっぷり 583 1,165 39 48 49 78 617 160 2 2,741 どんどん 114 2,329 12 0 0 3 2 1 2 2,463 すっかり 23 2,312 2 0 0 1 0 0 1 2,339 さっ 1,652 11 4 2 1 0 0 0 1 1,671 ぴったり 339 389 88 261 125 67 366 24 0 1,659 ぼんやり 861 273 406 1 2 2 2 2 2 1,551 すっきり 357 225 881 12 3 2 7 1 2 1,490 さっぱり 234 633 371 50 11 13 1 1 1 1,315 総計 63,670 30,723 21,028 1,938 640 1,339 3,749 3,702 669 127,458 君:辞書ではオノマトペの品詞は名・副・自サに分類するわね。後接要素が用言なら副詞、スルなら自サ、それ以外は名詞という事ね。 私:そうだが、表に格助詞とあるのは「と・に・で・の」を除く格助詞の意味だね。後接要素が「ダ・ナ」の例も少なからずあり、これは形動ナリタリだ。名詞に含めてもいいのかも。つまりはオノマトペの品詞は足す事の形容動詞語幹。何の事は無い、実は(中等文法に於ける)オノマトペの品詞は、名・副・自サ・形動、以上の四種類だ。日本語の本質が見えてくる、表での用言の定義は「動詞・形容詞・形容動詞」という事なので「スル・ダ・ナ」の内容との重複かな?矛盾していると考えたいところだが、どなたかお分かりの方がいらっしゃったら教えて欲しい。それにしても上位十傑なのに見事なまでの類型だね。 君:音韻学的な類型と言う意味ね。 私:そう。四モーラ、促音便、そして「り」で終わる。これでオノマトペの語源が丸わかりだ。 君:ほほほ、思い込んだら命がけ。 私:そう、パッと見てハッと気づく直感重視。要は2拍動詞が二つ合体した複合動詞であり、後項動詞に至ってはラ行動詞の連用形で決まりだ。 君:そこまで言い切るとあなたの語源説は確定的ね。 私:うん。「はっきり」は張切、「ゆっくり」は緩繰、「たっぷり」は足降、「すっかり」は直借、「ぴったり」は引足、「ぼんやり」は茫遣、「すっきり」は直切、「さっぱり」は其張あたりだろう。若し間違っていたらごめんね。 君:間違っているかどうか、真実は不明。おっしゃりたい事はわかるわ。 私:つまりはオノマトペはすべからく動詞が語源だろう。ついでにだが、格助詞「と」に接続する事が圧倒的に多いが、これは元々と言えば自サ+「とて」から来ているのではないだろうか。「はっきりと」は元々は「はっきりするとて」、つまりは「張り切りするとて」かな。「はっきりと言う」は「張り切りするとて言ふ」かしらね。 君:「どんどん」は極端ね。単独で用言を修飾、つまりは副詞そのものだわ。 私:語源は度度で決まりだ。「どんどん」は「度を超して度を越して」という意味だろう。 君:ほほほ、次は「さっ」の語源をお披露目したいのでしょ? 私:せぬであらぬか。圧倒的に「と」に接続、つまりは「さっさと」と同意だ。つまりは去去。ぶっ 君:まあ、何とでも言えるわね。 私:そう、言論の自由。結論だが、オノマトペの本質は動詞。 君:でも「しーんと静まりかえる」とか。 私:「しーん」は自マ上二「しむ凍」だろうね。「ぴかっと」は光で決まりだ。ピカッと光るという表現は日本語的に間違いだ。光はピカッとするに決まっている。屁理屈なら幾らても出せる。さあ、どんと来い。 君:「どんと」は「どんどんと」に通じるわね。度度かしらね。どこ何処とでも、の意味で「何」、つまりは意味的には「なんなりと」と直接に繋がるのじゃないかしら。ほほほ 《まとめ》要するにオノマトペの語源は二拍動詞が二つの複合動詞、機能は主に更に動詞を修飾する副詞の役割、という、オノマトペの面(つら)が見えてしまった表でした。 |
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