地球温暖化に伴い、飛騨でもあまり霜は降らなくなっている
のでしょうか。
筆者が小学生の頃、十一月・晩秋ともなると、朝には
刈田に真白く霜が降りていたものでした。
霜柱の事も多く、これをザクザクと踏んだ覚えがありませんか。
飛騨の山間部僻地では、通学路も長く数キロは当たり前、
そこをかじかんだ手をこすりながら、また吐く息も白く、
霜の降りた田畑を見ながら登校された方が多いのではないでしょうか。
田はまだしも、畑に降りる霜、所謂、早霜は作物に甚大な影響を
与えます。ゼロ度Cの霜に数時間も暴露されても生きながえられる
草木は少ない、根だけ助かっても地上の葉がやられては
だめです。
まだ小学生前の自分だったでしょう、夕方あたりに
村の大人が皆、せわしげに畑に藁を引いたり、
準備を始めたのです。おそるおそる何事ですかと
聞くと、明日は霜が来るらしいとの説明。
タイヤがまた運び込まれ、そしてそれを焼くのだといわれて
また私は仰天、自然と共に生きる事は比較的楽でも
自然と真っ向から対決する事は、
たいてでない(=並大抵な事ではない、大変な事だ)、と
思ったものでした。
既に初冠雪した乗鞍も、このような寒い日の朝にはまた一段と雪化粧が目立つのでした。
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