大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 心理学

切ない方言意識

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僕:方言意識とは学術語。言語意識の事でもある。方言を話す事への感情を言う。代表的な感情と言えば快・不快の感情。例えばここ。方言は直すべき?個性として武器になる?多様性の時代のコミュニケーション論
君:新年度に相応しいテーマね。新社会人の壁。方言は武器?あるいは矯正すべき?
僕:武器と考えるのは快の感情。矯正すべきと考えるのは不快の感情。
君:まあ、いずれにしても月並みな議論よね。
僕:その通り。矯正すべきこそ快のお話にしてみよう。
君:先輩にはため口で話すな、とか。それも月並みな議論よ。
僕:そうだね。同郷の恋人同士のお話にしよう。
君:ほほほ、なるほど。
僕:いきなり結論にしよう。プロポーズを方言でやられたら、がっかりもいいところだろうね。聞かされる立場、つまりは女性の立場からだとどうなるのかな。
君:決まってるじゃない。好きな人であれば共通語でも、方言でもなんでもオッケーよ。
僕:だろうな。では、話す立場、男性の気持ちだが、僕はやはり方言では求婚できないね。一生に一度の言葉だ。「あーれ、こーわいさぁ、おりゃわりをすきになってまったんや。たのむで結婚してくりょ。」が決め台詞とは到底、考えられない。必ず「A子さん、僕と結婚してください。僕の人生を全てあなたに捧げます。あなたを必ず幸せにします。あなたと知り合って、ずうっと思い続けてきました。」ってな感じで、これでもか、というほど改まった言葉じゃないとね。方言では軽々しい感じで、実は全然よくないのじゃないか?
君:好きな人にやっと言われたのならば、待ってましたとばかり、やはり共通語ね。「私もあなたの事をずうっとお慕い申し上げていたのよ。うれしい。」ってな感じかしらね。
僕:そう。同郷同士でも、ロマンチックな、まるで映画の一コマのような台詞じゃないとだめだな。
君:そうね、例え同郷同士の求婚のシーンであってもロマンチシズムが漂う、格調高い台詞が是非とも必要だわ。これが同窓会の酒宴ともなると、これこそが方言の出番ね。
僕:その通り。初恋の人には酔っぱらって出来上がってしまい、勢いで「なんで、おりだちゃあ結婚できなんだんやろなぁ。わりもおりみたいなええ男を逃がいでまって、残念やったなぁ。」ってな調子で話すのが決め台詞。
君:私ならこう言うわよ。「なんやいなぁ、今頃そんな事言って、はや(=既に)遅いながいな。私もほんとは左七君、好きやったんやよ。」が決め台詞ね。ほほほ

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