先ほど二つの学術用語と思しき言葉を発見しました。ひとつは、ニセ方言。発信元は日本大学文理学部国文学科です。三人の教授の先生のお名前がありましたが、どなたの御研究か不明、それは良しとして、三人のおひとりが田中ゆかり教授。このおかたは、方言コスプレ、の著書があり、この言葉の発案者じゃなかったでしょうか。方言コスプレは確か2011頃の言葉で、ニセ方言は2013となっていましたので、方言コスプレを改めてニセ方言という言葉に改めてしまわれたのでしょうか。方言コスプレもニセ方言も意味としては全く同じ、という事のようです。つまりは、若者文化で、自分の母語としない方言の表現をSNS等で発信し、言葉に親しみ等を与えて楽しむ文化、という事のようですが。
もっとも、昔からこの手の言葉遊びはあったのでしょう。おねえ言葉、と言って男性同性愛者が女言葉を用いたり、あるいは1982年生まれの私の長女ですが、テレビアニメ・おぼっちゃまくん、では話される、ちゃま語、を使いこなしていましたが、広義のニセ方言と言えるでしょうね。66歳になる筆者ですが、家族間のラインで、男性の私も含めて、そうどすえ、と発信する事もあります。ちなみに家族は私以外は全員が愛知県の生まれ育ちで、東海地方に在住しています。
続いては、萌え(もえ)はアニメなどにおける、登場キャラクターなどへの強い好意などの感情を表すのでしょうが、従って方言萌えとはそれを方言で言い換えたという事なのでしょう。NHKの朝の連ドラも方言のオンパレードですが、ヒロインが
片言の方言を話しても地元の聴衆がじいんと来るという心理学はまさに方言萌えという事ではないかと思います。私は岐阜県の飛騨の出身であるものの、大学時代から現在に至るまで、約五十年前ほと名古屋を中心とした生活基盤にて、例えば俳優・南利明さんの名古屋方言を聞いても珍しくともなんとも思いませんし、逆に、むしろ郷愁を覚えるくらいですし、落語家・三遊亭圓丈のバリバリの名古屋方言丸出しの落語を聞いても然り、特に感慨なるものは生じません。否。逆に、南利明さんも圓丈さんも名古屋方言でなかったら、それば絶対に奇異でしょう。南利明さんは故人ゆえ見果てぬ夢ですが、彼が突然に名古屋方言以外の方言をしゃべったら私は何と感ずるのでしょうね。
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