大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 心理学 |
目指せトリリンガル |
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僕:何年、方言をやっていても突然に、あっ・そうなんや、と気づかされる事がある。コロナ禍の暗い世相だが、そんな世相だからこそ方言の事を考えているとホッとする気持ちになれる。決して現実逃避じゃない。このサイトの発信がある限り、当診療所を取り囲む環境に医療崩壊は起きていない。 君:今日の表題からすぐにピーンと来るわよ。通天閣の色は青という意味よね。 僕:おっ、鋭いな。その通り。飛騨の出身者で関西に出てすっかり関西方言が板についた人は、日本語(つまりは東京語)、苦労して覚えた関西方言、一皮むけば子供のころから頭の中にしっかりと染み込んでいる飛騨方言、つまりは東京語と畿内方言と飛騨方言、この三つが自在に扱える人というわけだ。これぞ正に三か国語の話者、つまりはトリリンガル。どうして今まで僕はこんな事に気づかなかったのだろう。斐太高校に限ってはどちらかと言うと、目指せ花のお江戸、東京に出る人間の方が多い。飛騨方言の有難い事は、文法は関西なれどアクセントは関東、つまりは方言文末詞にさえ気を付ければ東京で飛騨の出身である事がばれる事はまず無い。東京に進学・就職した飛騨の人間は関西方言を学ぶ必要も無ければ使う機会もない。つまりは小学校、中学校、高校に至るまで、国語教育をテキストベースで学んだ標準語たる東京語と、一皮むけば子供のころから頭の中にしっかりと染み込んでいる飛騨方言、このバイリンガルで器用に世の中を渡っていけるだろう。 君:水の都・大阪に出ると、飛騨方言は捨てなきゃいけないわ、関西方言は覚えなきゃいけないわ、標準語の東京語もマスターしないといけないわ、トリリンガルになるのも大変なのよね。 僕:・・そりゃ、君の事か。 君:・・それはあなたのご想像にお任せね。 僕:僕は高校を卒業し、以来、ずうっと名古屋だ。大学の友人とは標準語の東京語でしか話さない。結婚して40年近いが、名古屋出身の家内とでさえ標準語の東京語だな。でも名古屋方言は少しはマスター出来ているので、僕も飛騨方言・東京語・尾張方言の(なんちゃって)トリリンガルかな? 君:そういうお気持ちがあれば是非ともトリリンガルを目指しなさいませ。奥様という願っても無い先生が目の前にいらっしゃるのだから。尾張方言をキチンと教わる素晴らしい環境にいらっしゃるのだから。 僕:勿論、家内と毎日、会話を交わしているが、彼女から尾張方言を学ぼうと考えた事は無かったな。家内は僕がこのサイトに毎晩のように記事をアップしている事は知っているが、彼女からは、そんな馬鹿なお遊びはサッサとおやめなさい、という言葉の暴力。僕は耐えている。でも有難いことに子供達は僕を応援する。医者馬鹿はよくない、国語学の独学はボケ防止にいいのではないかと。 君:念のため、奥様はサイトはご覧になっていらっしゃるのね。 僕:ああ、勿論。それに、夫婦の会話で方言の話を出すと、家内はそれなりに興味を示してくる。子供達も暇に任せて時々は見ているようだ。 君:なら尾張方言でトリリンガルを目指しなさいませ。私はすっかり大阪方言が板についているわよ。ほほほ 僕:そうか。つまりは本日の結論は・・ 君:飛騨出身者が、東京に出れば目指せバイリンガル、東京以外なら、特に関西なら目指せトリリンガル。 |
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