全飛騨、ないし飛騨中全部、という意味で全飛(ぜんぴ)という言い回しがあります。
ただ単に飛騨〜といっても意味が同じのですが、例えば全飛書道展というは飛騨書道展という事、
少しばかり説明がいります。
平成の市町村大合併に物申す・住所こそ方言です!に
お書きした通りですが、つまりは全飛とは旧一市三郡全てをひっくるめて、という意味なのです。
あるいは、飛騨とは狭義ではなんと旧高山市のみを示すがただし全飛とはいわない、
つまりは全飛とは広義での飛騨という意味で、旧高山と付けたしの旧三郡、つまり飛騨全部をひっくるめて、という
意味で全飛という意味なのです。
実際の用例はこうです。何かの大会が旧高山市だけが対象でおこなわれたとしましょう、
飛騨大会と読んでもいいし、高山大会と読んでもいい、そこで見事に一等賞になれば
どんなもんだい、おそらくこれは飛騨で一番という事だろう、という事になります。
ところが旧三郡で何かの大会があった場合は少し気持ちが変わります。
例えば、吉城郡大会一位、古川大会一位、大野郡大会一位、益田郡大会一位、下呂大会一位、
たしかに立派なことです、偉業です、よくやったぞ、がしかしそうとはいっても飛騨では一位
とは限らない、なにせ高山があるのですから。高山市にはもっと凄い奴・強敵がいるかも
知れない、例え大野郡で一位でも全飛では何位になるんやろ、という訳なのです。
高山大会一位の栄冠に輝かれた方とてそうでしょう、多分自分が飛騨で一番ではないかと
思うが、でも若しかして古川や下呂に私よりもっと凄い奴・強敵がいるかも
知れない、高山大会一位という事は多分、全飛で一位だとは思うのだが、
何となく気持ちは落ち着かない、という訳なのです。
でも別にいいじゃないですかね、何位であろうと。
がしかし全飛大会があって、例えば五位とします。
凄いですねえ、この広い飛騨全部をひっくるめてそこで見事、五位なんて。
つまりは何位であろうと見事、全飛での入賞
という事に飛騨人は皆、しびれてまうという事なのです。
|