大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム |
ザクッと東西対立 |
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私:昨日は存在動詞「ゐる・をる」-2の表題でお書きした。今夜はもっと基礎的な事についてお話ししたい。 君:ザクッと、という事で総論中の総論という事ね。 私:そう。 君:簡単にひと言でお願いね。 私:望むところだ。学会発表でのコツ、つまりは大切な点というのは、ワンスライド・ワンメッセージ。 君:つまりは文章だらだらよりも一枚の絵。そして結論を明確に、然も一言で、という意味ね。 私:その通り。ところで東西対立というのは、東京は「いる」、大阪は「おる」という事だよね。 君:そのくらいは誰でも知っているわ。それと発表時に大切な事、教師の場合は授業の効率化・わかり易い授業という事だけれど、前置きが長いのはよくないわよ。いきなり結論で行きなさいよ。 私:すみません、いつもの癖。いきなりステキな結論でもいけなくもないが、ぶっ、人が話を聞く場合、相手が最後に言った事しか覚えていないのが普通なんだ。だから、学会発表も落語と同じでオチが大切。話し方のコツ。 君:でも、それはいいから、じらさないで早速に本文をお願いね。 私:うん。僕が飛騨方言に強烈な関心を抱くのは飛騨が東でもない、西でもない、丁度まん中、という事で、然も日本の東西方言境界線は実は二つあり、ひとつは白山を含み太平洋側と日本海側を結ぶ線(白山方言境界)、もうひとつは乗鞍を含み太平洋側と日本海側を結ぶ線(乗鞍方言境界)、この二つに挟まれた土地に生まれ育ったから、とう事。東西を分ける要素は幾つもあるが、飛騨方言はそれが混然とした方言、つまりは東でもない西でもない方言という意味がある。 君:それが結論ね。 私:いや、それはまだ結論じゃない。実は前置き。 君:じらすのやめて!サッサと結論をお書きなさいよ。 私:はいはい。もう一つだけ、前置きを書かせてくれ。どこにでも書かれている事を発表してもしかたない。誰も言っていない事を書く。これが左七の心意気。 君:では、サッと心意気を書いてね。 私:勿論だ。では本論。早速に一枚の絵。ネット公開の大辞林・方言(一)のリンク画像。当サイトに肖像権は無い。 ![]() 君:なるほど。飛騨は白山方言境界と乗鞍方言境界によって挟み撃ちにあっているわね。 私:いや、それをたった一言で表せる。日本語の東西対立はたったひとつの境界点しかない。立山連峰である。 君:なるほど。 私:結論としては、日本にはたった一つの方言境界、名付けて立山連峰境界、がある。飛騨は、やや西側です。図で明らか、白山は付け足しです。 君:なるほど。日本語の東西対立とは畢竟、富山方言と長野方言をわける概念という事だったのね。私も左七君を見習って、ひと言だけ日本で最初にコメントさせていただいたわ。ほほほ |
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