大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法 |
判定詞2 |
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私:上野義雄先生のご業績が目に留まった。現代日本語の判定詞と形容動詞。この表題で一番に肝となる単語はどれ? 君:判定詞。 私:いや、僕は違うと思うな。 君:じゃあ、どれ? 私:That's what I'm asking you. 「現代」という言葉だな。 君:一言で説明してね。 私:上野義雄先生のお気持ちは、記号論理学的には、という意味じゃないだろうか。しかも現代日本語に限って。 君:文章が長すぎるわ。一言でおねがいね。 私:はいはい。古典文法で全て解釈が可能、日本語の本質は膠着語です。屈折語でも孤立語でもありません。 君:それは実は当たり前の事を言っているだけなのよ。日本語は古典文法があり、発展して口語文法が成立した。しかも徐々に。 私:つまりは古典文法と口語文法には連続性がある。というか、論理的一貫性がある。 君:そこで出てくるのが語源。 私:うん。つまりは山田文法では、そもそもが形容動詞の存在を否定している。寺村文法「判定詞」とて戦後どころか、最近の学説。つまりは国学には判定詞はおろか、形容動詞すらないんだ。現代文は古典から発展したもの、表題に「現代」をお付けになったのはそのような意図でしょう。 君:そこで出てくるのが語源ね。 私:待ってました、その言葉。「だ・です」は「であり・でさうらふ候」。何の事は無い、「だ」の語源は自ラ四「あり」、「さうらふ」の語源はは自ハ四(自動詞ハ行四段)「さもらふ」。更には「さもらふ」は動ラ四「もる守」に接頭語「さ」と接尾語「ふ」が付いた形。蛇足ながら「ふ」は「し続ける」という意味の接尾語。つまり、叩き続けるという意味で「叩かふ」つまり「戦う」という言葉が生まれた。悲しきウクライナ情勢。それはさておき、動ラ四「もる守」は、守護する・番をする。「さてさてお守りし続け申す」というような意味で、相手に対する最大級の敬語。「です」は丁寧語。万葉の時代からの意味は実は変わらなかった。 君:要はあなたは日本語を学ぼうとする外国人にも古典文法を教えたいのね。 私:ああ、教えたいのです。 君:判定詞止。座布団一枚。 |
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