大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

飛騨方言文末詞にか(3)

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僕:共通語において形ク「ない」の複合語「じゃないか」は、飛騨方言では音韻変化して「やにか」になる事がある。これって伝統的飛騨方言、つまりは戦前戦後あたりの飛騨方言ではなく、比較的に新しい言葉遣いだと思う。僕は昭和28年の生まれ、つまりは古い世代だが、使わない。生まれ育った大西村で聞いた事はない。これに気づかされたのはNHK連ドラ「さくら」だ。飛騨高山が舞台で方言ドラマ。放映されたのは2002春から夏。今は2024だが再放送されている
君:あなた、なんだか憤っていらっしゃるのかしら。
僕:そんな事はない。自然言語が好き、平成の飛騨地方の若者の流行語といったところかな。
君:天下のNHKだから方言監修はきちんとやっていらっしゃるわよね。
僕:当たり前だよ。地元出身の芸能人、荒木さん、確か高校の先輩だったかな。彼は生まれも育ちも古川町だ。
君:令和の現代にも「にか」って使われているのかしらね。
僕:故郷を離れているからなあ。ましてや飛騨の若者と接する事はないし。不明と言わざるを得ない。
君:飛騨の若者言葉としては最初の発見かしら。
僕:そんな事はない。「何々だよ」という意味で、「何々やお」という若者言葉がある。数年前に、題名度忘れ、或るテレビドラマでこの台詞が出て話題になった事がある。
君:「にか」は話題にはならなかったのかしらね。
僕:ああ。知る限りは。
君:結局は、わからんにか。 ほほほ

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