大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法

切れ続きと分かち書き

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私:表題について。高校じゃ習わなかったよね。
君:ええ。必要ない知識だから。
私:それじゃ困るんだよ。
君:誰が?
私:僕が。
君:何のために?
私:当サイトは或る一つの明確な目的の為に運営されている。
君:ボケ防止とか、暇つぶしとか、折角人間に生まれたのだから一つくらいは社会と関連を持たないと、とか。
私:いや違う。君と話し続けたいから。早速に本題。学会の出版物、日本語文法辞典、に「きれつづき」とは。これ如何に?
君:鈴木朖 (あきら)『活語断続図説』。本居宣長の『御国詞活用抄』の27の活用様式のなかから代表を1つずつ取出して活用表として図示。要は宣長の直弟子の造語。
私:然り。一言で言えば、日本語の動詞・形容詞の挙動。文の終わりに使わるか(きれ)、途中に使われるか(つづき)という事。現代語でもあるよね。要はレトリック。六活用形は使い方で「きれ」にもなるし「つづき」にもなる。先ほどはあれこれ、論文を読んで頭がおかしくなった。ふうん、こんな世界があるんだあ、ってな印象だな。
君:ほほほ、じゃあ、きれつづき、は置いておいて、次なる話題よね。分かち書き、こちらはとても簡単ね。ほほほ
私:文節に空白を挿入する手法。極端なのが英語で単語はすべて分かち書き。だから単語のきれめがどこなのか迷う必要が無い。例えば、madamimadam. では意味不明。Madam, I'm Adam.英語の回文だ。日本語で分かち書きと言えば和歌。ただし日本語は原則としては分かち書きを行わない言語なので外国人にとってはどこからどこまでがきれなのかつづきなのか非常に分かりづらい言語である事を左七は理解している事を敢えて当サイトに当文章を例としてお示ししたい。
君:お・バカ・さん。
私:えっ、怒らせた?まさか、切れた??温厚な君が!
君:ふん。
私:ところでね、白帝城、知ってるどころじゃないよね。
君:ええ、そりゃ、もう。三国志。李白。
私:俺って実は白帝城に行ってきたぜ。
君:三峡ダムが出来る前?
私:勿論だ。
君:丸一日?
私:いや、夕闇迫る中、一時間ほどだったな。石碑が幾つもあった。漢文がびっしり。必死になって読んだ。生涯に残る思い出というのは正にあの体験だった。夢のような瞬間だった。
君:漢文は分かち書きじゃないから、貴方は頭が相当に混乱したのよね。ほほほ、左七君の焦る姿が容易に想像できるわ。

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