大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 文法

飛騨方言における接続助詞による接続

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接続助詞を用いる場合の前後の内容の関わり方を 古語、飛騨方言、共通語の逐語訳にて以下に お示しします。(古:古語、飛:飛騨方言、共:共通語)
条件接続
 順接確定条件 古:雨降れば行かず
        飛:雨ぁふるで行かん
        共:雨が降るから行かない
                  
 順接仮定条件 古:雨降らば行かじ
        飛:雨ぁふりゃ行かん
        共:雨が降れば行かない
                  
 順接恒常条件 古:命長ければ辱多し
        飛:命ゃ長けりゃはじゃ多い
        共:命が長ければはじが多い
                  
 逆接確定条件 古:雨降れど行く
        飛:雨ぁふるが行く
        共:雨が降るが行く
                  
 逆接仮定条件 古:雨降るとも行かむ
        飛:雨ぁふったっていかにゃ
        共:雨がふってもいこう
                  
 逆接恒常条件 古:二人行けど行き過ぎがたき秋山
        飛:二人ぁ行ったが〜
        共:二人が行ったが

非条件接続
 単純・列叙等 古:野にいでて若菜つむ 
        飛:野原へでてって若菜つむ
        共:野原へでていって若菜をつむ
飛騨方言とて現代語であり已然形は消滅しているので 確定条件の場合は共通語同様に終止形になる、 という事なのでしょう。

仮定条件の場合ですが、ふりゃ、とは、ふりなば、 ふったって、とは、ふりたとて、の変化であり、 飛騨方言は連用形で接続しているのでしょうね。 共通語は当然ながら仮定形の接続です。

結論は単純で、仮定条件を仮定形で思わず使って しまやぁ(失礼しました、しまえば)その人は飛騨人ではありません。
おまけ しまひなば>しまひなや>しまひや>しまいや>しまや>しまやぁ、でしょうか?

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