大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 

どすけべ(好色)

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僕:月末という事もあり仕事が忙しい。今夜の飛騨方言千一夜は少し手抜きでゴメンネ。
君:依怙地になって書かなくてもいいわよ。それに、なんなの今夜の言葉。
僕:東京堂出からの二冊の罵詈雑言辞典には詳説な記載がある。その紹介と言う事で。
君:かってにね。
僕:飛騨方言では「助平」単独が用いられる事は少なく、接頭語「ど度」がついて、末尾は短呼化という事で4モーラになるようだ。
君:方言というよりは共通語ね。標準語で無い事だけは確かだけど。
僕:気になる語源だが江戸の話本に出て来るので近世語で決まり。「すきべえ好兵衛」の転。
君:兵衛の自覚が多いので平になったのね。
僕:己の名前に照らし合わせて少し残念な気もする。
君:なんであれ自分の名前は好きになるべきものなのよ。
僕:そうだね。「すけひとしんわう輔仁親王」は後三条天皇の皇子だが、平安時代だから素敵な名前だった。江戸時代以降は皇族名としてアウトでしょう。藤原佐理(すけまさ)とか、上古・中世にはなんら問題ない名前だったんだよね。
君:助平は江戸語かしら。それとも上方語かしら。
僕:書くまでも無いが、両方だ。面白い事に、男女の別なく使われている。
君:近代語以降は専ら男を示す言葉ね。
僕:うん、そう。女性に対しては、「ばいた売女」かな。世界最古の職業に例えられる売春婦からの発想だろうね。「いんらん淫乱」も現代語では女性を示すが、漢語からの言葉で中世語。角川古語大辞典では太平記に男を示す文例があった。
君:あまり人生に役立たない知識ね。
僕:子供の頃とか、学生時代もだが、男の子はね、春歌を直ぐに覚えるんだよね。
君:男の人は好きね、春歌。おバカさん。
僕:男同士の冗談で妙に気が合う例えば、ロシア人には好色な男性が多く、彼の名前はドスケベビッチ・オマンコスキとか。恥ずかしくて女性には話せない。

君:そんなの面白くない。笑えないわよ。要は今日の卑罵語は、男は単細胞・単純の一言に尽きるわね。子供を産む女はしたたかよ。それに女性に話せないとは、これまた大した度胸ね。ほほほ

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