大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 古代

アイヌ語

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私:当サイトは頭の体操教室という事で、多少は突拍子も無いお話でも積極的にお伝えしていこうと思っている。2023年3月時点でアイヌ語に関して以下の文章を書いている。
がんもんじ(=タンポポ)
谷の字がつく飛の騨地名に関する一考察
アルタイ語族
ブラキストン線 Blakiston Line (津軽海峡線)
古代飛騨方言とは
澤田洋太郎著・日本語形成の謎に迫る
ほら洞
和語(2)それでいいのか、小学校教育
日本語の起源
飛騨の地名考・御母衣
かがのががのかが
語頭のモーラの脱落で地獄を見たお話

君:いいえ、流石にアイヌ語と飛騨方言は無関係だと思うわ。
私:勿論だね。でも日本語はアルタイ諸語に属するという厳然たる事実がある。つまり北方系の要素があるという事だ。その一方、アイヌ語は和語以上に孤立した言語である事を金田一京助氏は説いておられる。飛騨方言とアイヌ方言の関係が希薄であろう事は誰もが感じている。だが然し、青森方言は別だね。もろにアイヌ語の影響を受けた方言だろう。実は氷河期ですら津軽海峡は凍らず本州と隔絶していたものの、おっとどっこい、アイヌは自由に津軽海峡を行き来していた。古代にアイヌ族は広く東日本に生活していた。僕がこの文章で提示したい命題は、飛騨方言は北方系か南方系か、という事。
君:地政学的に、或いは植物の分布とか。
私:そう。飛騨の北部は紛れも無い豪雪地帯で、僕の故郷・久々野町も昔は雪深かった。お隣の高根町は自生する白樺の南限で、高根には白樺自生林が数か所ある。北アルプスのシンボルが雷鳥と白樺である事は書かずもがな。
君:同じ飛騨でも萩原あたりからはググっと暖かくなり、雪は降らないわね。
私:本題に移ろう。東日本に特有な、たに谷、という地勢語、及び、がんもんじ(=タンポポ)、という植物名。日本史で習った通りだが、奈良時代は東北・関東は中央と著しく生活・文化様式が異なる人々「蝦夷(えみし)」が住む世界だった。 「蝦夷」にはアイヌも含まれる。
君:そしてあなたが仰りたいのは飛騨は関東と地続きであるという事よね。
私:縄文時代のお話となると、矢じりなどのお話だが、伊豆七島・神津島の黒曜石は全国各地に流通していた。つまりはその時代から本州はひとつの経済圏だったんだよ。
君:となると縄文時代から関東と飛騨の間で人の行き来もあって言葉の行き来もあったのでは、という事ね。
私:そりゃそうさ。言葉が違うので身振り手振りの物々交換の経済圏だったのかも。
君:黒曜石は動かぬ物的証拠というわけで納得は出来るけど、言葉は一切残っていない事を良い事に言いたい放題ね。今夜の結論は御母衣(みぼろ)ダムのミボロはサッポロと同じくアイヌ語で決まりね。ほほほ

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