原始飛騨方言が如何なるものであったのかは
雲をつかむような話ですが、現代日本語と周辺諸国との
比較言語学研究から推察が可能です。
現代日本語は中国語とは異質の言語で、モンゴル語・韓国語など
アルタイ語族に属します。
服部四郎・日本語の系統・岩波書店・1959、の
藤岡勝二(論文)・日本語の位置、にあります論点
を列挙しますとアルタイ語族とは
- 語頭に子音がふたつ来ない。
- r音で始まる語がない。
- 母音調和がある。
- 冠詞がない。
- 性がない。
- 動詞の変化が屈折法によらず、膠着法によるに加え、一律である。
- 動詞に付く接尾語(辞)・語尾が多い。
- 代名詞の変化が印欧語と異なる。日本語のは助詞、即ちテニヲハの接尾による。
- 前置詞の代わりに後置詞がある。
- 持つ(have)という語がなく、・・に・・がある、という表現法を用いる。
- 形容詞の比較を表すのに、英語のように接続詞(than)を用いないで、奪格を示すテニオハ(日本語ではヨリ)を用いる。
- 疑問文は陳述文の疑問を表す助詞(日本語ではカ)をつけて作る。
- 接続詞の使用が少ない。
- 語の順序は修飾語は非修飾語の前に立つ。
という事のようです。
当然ながら原始飛騨方言もこのような文法構造であったと考えられます。
また、モンゴル出身のお相撲さんが日本語をすぐにマスター
されるのもこのような理屈があるからかも知れませんね。
モンゴル人と日本人は顔も言葉も似ているし、大の相撲好きなのは
きっとご先祖は同じなのでしょう、と言う事でしゃみしゃっきり。
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