大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 古代

トルコ語と日本語は親戚?

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私:わざとセンセーショナルな話題にした。どう思う?
君:日本語の起源説ね。北方説とか、朝鮮語説とか、南方説とか、タミル語説とか。トルコ語説というとんでも学説が諸説のひとつにあるのね。
私:いや、ありません。トルコ語と日本語が親戚で無い事は小学生でもわかる。どうして?
君:ほほほ、安心したわ。理由は簡単、地理的にあまりにもかけ離れているからよ。
私:勿論だね。だがしかし、トルコ語と日本語の不思議な関係は荒唐無稽と片づけてよい問題ではない。
君:飛騨方言とは無関係なお話でしょ。
私:ふふふ
君:あっ、そうか。古代のお話ね。縄文あるいはそれ以前。
私:そう。想像するのは自由。キーワードはアルタイ諸語。昨晩のお話の続きをしよう。


君:この二つの図を引き合いに出すという事は、結局は昨晩のお話の繰り返しという事よ。
私:人類が3−6万年前に later dispersals でユーラシア大陸に散らばった歴史という事。アフリカ大陸を出たのはエジプト経由でトルコ辺りが旅の出発点というわけだ。そして旅の終わりが日本列島、樺太からの集団と朝鮮半島からの集団、この二つがあった。チョッピリだが最新のお話を、2019年5月には北海道礼文島船泊遺跡の縄文人の人骨DNA解析が行われた。礼文島の縄文人は現代日本人の祖先である事が判った。
君:つまりは礼文島の縄文人はトルコ語に近いような、所謂、アルタイ諸語の言語を話していたのでは、と言う意味ね。
私:待っていました、その言葉。つまりは飛騨の縄文人もトルコ語に近い言葉を話していた可能性がある。現代トルコ語と現代日本語は似ても似つかぬ言語だが、意外なところで繋がっていたという事。これを言語学で基層説、或いは基層理論 stratum theory と言うんだ。
君:古代人類のDNAが動かぬ証拠というわけね。
私:東洋の神秘の国の神秘の言葉・日本語は孤立した言語といわれ、起源がはっきりしないが、トルコ人と日本人、両国の祖先は同じという事だけは間違いない。
君:母音調和ってDNAと同じで意外と変化しないものなのね。
私:その通り、何万年もびくともせずに現代に至る、という事だね。それともうひとつ、大切な点がある。トルコから日本まで原始人がテクテクと歩いてやってきたのだが、どのくらい時間がかかったのだろうか。
君:未開の地に食料を求めて東へ、東へ、と移動を繰り返したのね。
私:そう。ただし、その旅はあっという間の事だったのだろう。地球60億年の歴史から比べると数万年というのは瞬時。人類は瞬時に世界に散らばった。別のグループはベーリング海が凍っていたので、北東アジアを離れて北米大陸に渡り、南下し続け、遂にはアルゼンチンに到達した。でも流石に北米インディアンの言葉はアルタイ諸語ではない。それと18世紀に欧州で言語学が始まったころは、ウラル・アルタイ語族、という言葉が用いられた事があったが、これは実は誤り、今は使われない。

アルタイとは山脈の名前なので、アルタイ語、という言葉も適切ではない。アルタイ諸語というのが一般。子音の違いなどが論じられているが、これは基層説の表層の事だね。最も下の大元の地層に相当するのが母音調和という事じゃないのかな。トルコといえばこの歌だな。Istanbul (not Constantinople)
君:ほほほ、印欧語族という言葉も図にしてあるのね。ざっくりと考えるとアルタイ諸語は北東アジアの諸言語だけれど両端がトルコと日本で決まりね。更にはボスポラス海峡の西がヨーロッパで東がアジア。

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