大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

飛騨方言における下二段動詞連用形のアクセント

戻る

佐七:昨日 2008/3/10 の中日新聞、コラム・なまるが勝ち、岐阜女子大学。神田卓朗先生の記事がおもしろかったね。
家内:内容が多かったわよ。どこが。
佐七:たべちゃった、のアクセントさ。つまりは「たぶ食」(下二)連用形のアクセントだ。東京は頭高、これはわかる。NHK式だ。飛騨方言のアクセント体系は純東京式内輪系だから飛騨方言と東京アクセントはピタリと一致する。大問題は、岐阜・名古屋では中高という事。関西式、つまり畿内アクセントが尾高になる事も格段、驚く事ではない。国民の皆様が関西系方言テレビ番組でこらんになった事があるだろう。つまり
           たべちゃった
    東京・飛騨  ▼○○ ○○
    岐阜・名古屋 ○▼○ ○○
    関西     ○○▼ ○○
こんな事で、岐阜市の人間か、高山出身か、一発でわかるんだろうな。なけちゃったぜ。古語のアクセントと言えば金田一先生の十八番だが、古来から東京式が頭高で関西が尾高という事なのだろうか。
家内:うーむ、そうねえ。でも食べなさい、という意味で名古屋方言では、たべやあ○○▼○、などともいうから揺らぎはあるわよ。
佐七:だろうね。それに近世以降に東京語が他国の方言アクセントに及ぼした影響は計り知れないだろう。それでも僕は、飛騨方言は古来から純東京式内輪系であったと信ずる。
家内:ほほほ、それでも、〜ちゃった、というのは飛騨方言ですか。たべてまった、じゃなかったかしら。
佐七:君、いい事いうな。長年、夫婦をやっているとね。以心伝心だね。たべちゃった、なんてのは、たべてやりた、の東京訛りなんだろうね。たべちゃった・たべてまった、共に下二段動詞連用形である事には変わりがない。飛騨方言では、たべてまった、はやはり頭高、そしてこれを東京語でいうなら、たべちまった、だろ。やはり頭高だぞ、ははは。たべちまった、が、たべちゃった、に変化した可能性だってあるだろう。ははは。僕はこれに気づいて、とても愉快だ。
家内:おっしゃる通りよねえ、さしち様。私ねえ、前からずうっと思っていたの。さひち、じゃなくってさしち、でしょ。あなたは若しかしたら、江戸っ子の生まれ変わりよ。
佐七:ははは、おっかあもいまごろ気づいたんだべ。あっしゃ人形佐七でえ。前世は江戸っ子でえ。
家内:決まり!飛騨の佐七の前世は江戸の人形佐七ね。

ページ先頭に戻る