大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム 心の旅路

つむじかぜ

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つむじかぜ、という言葉でピンと来る人は相当の方言通というでしょうね。ことふりにたれど、前からあった日本語の方言学の話題というわけです。自然気象をあらわす言葉としては比較的、方言量が多いのでしょう。今、小学館の方言辞典をみたらざっと百ほどありました。また極めつけは国立国語研究所(編)『方言文法全国地図』でしょう。戦後に全国調査した結果ですが、飛騨に関してのみ簡単に記載しましょう。まいかぜ、等の回答があったようですが、ただしすくなからぬ回答が、無回答。

筆者自身が共感を覚えるのは、この、無回答、という結果です。つまりは飛騨には、少なくとも大西村には、つむじ風という自然現象が無いために、つまりそれに該当する方言は存在しないのです。

さて青春の思い出として大切な曲がどなたにもございましょう。私の場合、ガロの学生街の喫茶店、ついくちずさんでしまいますが、
あの時は道に枯葉が♪ 音もたてずに舞っていた♪
このような歌も、このような光景も初めて知ったのが故郷を離れ、都会に出てからのことだったのでした。私は気象学は知らないのですが、つむじ風が生ずるのはある程度以上の面積の地面が暖まり、上昇気流が生ずるからなのでしょうね。平野がない山間僻地の大西村につむじ風など生ずるべくもありません。

そして、時はながれた♪三十三の年に米国に留学、生涯に一度のチャンスとばかりに、帰国を二ヶ月遅らせて全米の全ての国立公園を車でまわる計画を実行。時は夏から秋にかけてでしたが、あるわあるわ whirlwind 、そりゃもうあちこちで。大学受験のために赤尾の豆単をクソ暗記した高校時代でしたが、かの地でやっと whirlwind という言葉を実感したのでした。

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