大西佐七のザ・飛騨弁フォーラム

大西佐七辞書編集裏話

戻る

飛騨方言の語彙ですが、暇な時にはふっと思い出して、思わずキーボードを叩いてしまいます。 生まれも育ちも飛騨ですが、とにかく日常で飛騨方言を話す機会はなし、 唯一、郷里の親との電話くらいでしょうか、なんと年に数度。

いつもの仕事のステップとしましては、何せこの方言遊びを始めて早一年と申しますか要は我流ですが、 ★さっとまずネット検索をします。全国各地からの発信情報がヒットしますと、なんだ飛騨だけの 言葉じゃなかったのか、とがっかりしたような、がしかし、全国各地の共通方言には間違いないと 妙に安心して、辞書に登録します。意味が同じですと方言に間違いないとの確信して登録できます。

また、飛騨方言の語彙を既に相当多数の方が既にインターネットに公表しておられますので、 ★★それらもひとつひとつ当たりますと、微妙に意味が違う事に感動を覚えたり、飛騨各地で話されている という事に妙に安心感を覚えます。 飛騨は広い、私が飛騨方言だと思い込んでいる語彙が実は私の村だけの言葉という事だって 若しかしたらあるでしょう。 複数辞書に同じ言葉がありますと、間違いなく飛騨俚言だろうと大変な安心感を覚えます。

以前ですが、突然に"せらい"という副詞を思い出しました。早く、さっさと、という意味です。 ぐずぐすとご飯を食べていると、親に
"だしかんながい、せらい食べにゃ(速く食べないと)。そやけど、ようかんで食べよ。"
といわれるでしょう。この言葉は即座に登録しました。上記の編集要綱(★+★★)にすべて該当することばでした。

私には現在、悩みがふたつあります。編集長の最大の悩みです。★★★ひとつは私が聞いたり話したりしていない言葉で おそらくは飛騨方言語彙と考えられる言葉の扱いです。 ネット検索しますと結構、得られますので片っ端から登録していってもいいのですが、 残念ながら私自身が方言語彙として確証が得られないのです。 例えば岐阜県図書館、各種教育機関様が発信される情報ならば、これはもう 信ずるしかない、多分自分が無知だったのだろうという事で紹介させて いただいたほうがよいのでしょうかねえ、ふーむ。

もうひとつの悩みですが、個人の発信のなかには私が考えますと★★★★明らかな勘違い、実は共通語、 というものも少なからずあるようです。 がしかし、これをいちいち取り上げますと、個人に対して失礼にも あたりますし、第一、検索エンジンはそんな私の気持ちを 解してはくれません。若し私が飛騨方言語彙ではないでしょうと書いても 飛騨方言情報として登録されてしまうのです。 つまりは検索エンジンに知らせないようにする、つまりは無視して書かないに限るというわけでした。しゃみしゃっきり。

ページ先頭に戻る